日本航空(JAL/JL、9201)のボーイング787-9型機の初号機(登録番号JA861J)が6月11日夜、成田空港に到着した。7月1日から、成田-ジャカルタ線(JL725/726便)に就航する予定。
787-9は最新鋭機787の長胴型。787-8と比べて、胴体が前方と後方でそれぞれ3.05メートル、計6.1メートル長くなった。JALの初号機はJL8101便として、米シアトル・エバレットのペインフィールド空港を現地時間10日午後4時30分に出発。成田には日本時間11日午後6時18分にB滑走路へ着陸し、同30分に到着した。
機体は国際線仕様で、座席数はビジネス44席、プレミアムエコノミー35席、エコノミー116席の計195席。ビジネスクラスにはフルフラットシート「スカイスイート」を導入する。2014年12月に就航した787-8の国際線新仕様機「スカイスイート787」と同じシートを採用するが、同一仕様の787-8(3クラス161席)と比べると、34席多い。時刻表では「SS9」と表記する。
エコノミーは787で標準的な横1列9席にせず、これまでの横1列8席配列を維持。9席配列と比べて、シート幅は約5センチ広くなる。プレミアムエコノミー並みのシート幅や足もとの広さで、快適性を訴求する。
また、スカイスイート仕様の787-8と同じく、全クラスのラバトリー(洗面所)に温水洗浄機能付き便座「ウォシュレット」を装備。無線LANによる機内インターネット接続サービス「スカイWi-Fi」にも対応する。
JALでは787-8を25機、787-9を20機の計45機を発注済みで、11日現在787-8を21機、787-9を1機の計22機を受領している。エンジンは両機種とも米GE製GEnx-1Bを採用。787-9向けはGEnx-1B74/75と呼ばれるもので、メーカー標準の推力は7万4100lbf(重量ポンド)と、787-8向けと比べて、約6%ほど推力が増加している。
導入初年度となる2015年度は、2016年3月末までに3機の787-9を受領予定。2017年3月末には787-8は25機全機が揃い、787-9は8機の計33機となる見通し。
競合の全日本空輸(ANA/NH)は、787-9を2014年8月から国内線に導入済み。国際線仕様機は、5月5日から羽田-ミュンヘン線に就航している。
JALのジャカルタ線就航で、国内航空会社の787-9はすべて出揃う。JALは787の投入路線を国際線のみとしており、現時点で国内線用機材が就航する予定はない。
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