エアバス, エアライン, 機体 — 2015年6月11日 11:20 JST

アトランティック・エア、A320初発注 RNP欧州初導入

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 エアバスは現地時間6月9日、デンマーク領フェロー諸島のアトランティック・エアウェイズ(FLI/RC)からA320型機を1機受注したと発表した。FLIが同型機を発注するのは初めて。

アトランティック・エアのA320(エアバス提供)

 FLIのA320は168席を設定。2016年末に受領予定で、ヴォーアル-コペンハーゲン線に投入する。同社は現在、A319(144席)を3機保有。うち1機は自社購入で、残り2機はリースで導入している。リース契約は2016年9月で終了し、うち1機は契約を延長する考え。このほか、中型ヘリコプターBell 412EP(10人乗り)を2機所有している。

 FLIのA320には、航空用の衛星(GPS)位置情報などを航空機に搭載した航法コンピューターで処理・監視しながら、目的地の飛行場に設定された飛行経路を正確に飛行して着陸するRNP AR(Required Navigation Performance Authorization Required)アプローチを搭載。欧州で初導入する。RNP ARの導入で、飛行時間や燃料消費の削減が期待できる。

 雨や霧などで視程が悪い場合、管制官による誘導で空港に接近した後、滑走路端から発射される電波(ILS)を捉えて自機の位置を確認しながら着陸していた。RNP ARアプローチでは、設定された進入経路から0.1マイル(約160メートル)以上はずれるとコンピューターが警告するため、空港へ近づく際も管制官による誘導を必要としない。

 FLIは1988年3月に運航開始。諸島北西部のヴォーアルを拠点とし、コペンハーゲンを始めとするデンマーク国内線、レイキャビック(アイスランド)やベルゲン(ノルウェー)、エディンバラ(英・スコットランド)、マヨルカ(スペイン)など欧州各地に乗り入れている。

 フェロー諸島はアイスランドと英・スコットランド、ノルウェーの中間に位置する。水産業が盛んで、日本にはフェロー原産のサケや白身魚などを輸出している。

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