エアライン, 企業 — 2015年6月2日 13:13 JST

イントレピッドも再生計画案 スカイマーク「実現の見込み不明」

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 民事再生手続き中のスカイマーク(SKY/BC)は6月1日、大口債権者である米国の航空機リース会社、イントレピッド・アビエーションも、独自の再生計画案を東京地方裁判所に提出していたことを明らかにした。

エアバスのトゥールーズ工場に駐機された元スカイマークのA330=5月29日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 再生計画案の提出期限は5月29日で、SKYは東京地裁へ同日提出。イントレピッドも29日に提出した。

 SKYはイントレピッドの再生計画案について、「エアラインをスポンサーとする内容でありながら、選定中としており、実現可能性が示されていない」と指摘。弁済原資の金額などが明記されていないことにも触れ、「再生計画案が遂行される見込みはまったく不明と言わざるを得ない」と、否定的な見解を示した。

 弁済率については、SKY案が100万円以上の分を5%としているのに対し、イントレピッド案は3%。SKYは自社案より劣る内容と批判した。

 SKYは自社案について、「実現可能かつもっとも債権者に利益となる再生計画案。債権者の多数の同意が得られると考えている」と自信を示した。

 SKYはA330-300をリース契約により、10機の導入を予定していた。このうち、7機をイントレピッドから、3機を米国の金融サービス会社CITグループからリースする予定だった。経営破綻の時点でSKYが受領していたA330は5機で、イントレピッドは4機をリースしていた。

 イントレピッドの債権額は1150億円強。エアバスの880億円強を上回り、債権者の中でもっとも多い。

 裁判所が2つの再生計画案を認めると、両方とも債権者集会で諮れることになる。

関連リンク
Intrepid Aviation
スカイマーク

スカイマーク、弁済額180億円の再生計画案 佐山代表「独立性は最重要」(15年5月29日)
エアバスのブレジエCEO「われわれは債権者だ」 スカイマーク問題で(15年5月29日)
ANA、スカイマークに最大19.9%出資 再上場目指す(15年4月22日)
スカイマーク、14年4-12月期の純損失136億円 通期予想「作成不能」(15年2月12日)
スカイマークのA330、羽田から最終便 7カ月半で運航停止(15年1月31日)
A330導入「会社設立並みに大変だった」 スカイマーク、737一本化で原点回帰(15年1月30日)
スカイマーク、民事再生法申請 社長に有森氏、インテグラルが支援(15年1月28日)