全日本空輸(ANA/NH)とトヨタ紡織(3116)は4月21日、国内線普通席用の新シートを共同開発したと発表した。座り心地を重視し、どのような体格の人にもフィットするシートを目指した。トヨタ紡織は自動車用シートを手掛けており、最近では北陸新幹線の上級クラス「グランクラス」用シートが採用されたが、航空機用シートは初めて。
新シートは6月から導入を始め、2017年3月末までに国内線用ボーイング767-300型機6機に導入する。同機の普通席は1機あたり260席で、計1560席導入する。ANAの篠辺修社長によると、導入から5、6年程度使う予定だという。
従来のシートはKIホールディングス(旧小糸工業、6747)製で、2005年から導入。新シートはシートピッチとシート幅は従来と同じで、ピッチが31インチ(78.7センチ)、幅は17.5インチ。配列は2席-3席-2席となる。
コンセプトは「お客様の心に残るひとときを」。トヨタ紡織側では、腰をしっかりと支えることで、筋肉の疲労を抑えてリラックスできる姿勢になるシート構造を取り入れた。身長181センチの日本人男性や、148センチの小柄な女性など、どのような体格の人が座っても、疲れにくいものを目指した。背面の成形を工夫することで、自動車のシートのように座った人を包み込むような座り心地を実現した。
また、丸みを帯びたシート形状により、座る人の視界を広げて開放感を演出。バックレストは、目線の高さに布地を使うことで圧迫感を抑えた。アームレストの高さも自然にひじが支えるようにし、小柄な人から大柄な人まで、誰もが心地よく感じる形状を取り入れた。
座面の高さを約5センチ低い40センチとし、クッションを工夫することで、小柄な女性でも、身長が高い男性でも座りやすくした。ゲストで登場した女子スキージャンプの高梨沙羅選手は身長152センチ。「足がついて感動した」と感想を述べ、足腰への負担の少なさを喜んでいた。「167センチ。平均的なおじさんの身長です」と話す篠辺社長は、座り心地に満足げ。「特に女性に座った瞬間違いが分かっていただけるのでは」(篠辺社長)と語った。
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