エアバスは現地時間7月10日、ブータンの国営航空のドゥルック・エアー(DRK)から燃費を向上するシャークレットを装備したA319を確定受注したと発表した。今年2月に交わされた覚書(MOU)に基づくもので、現在英国で開催されているファーンボロ航空ショーで締結された。DRKは現在2機のA319を保有している。
内陸で高い山々に囲まれた地形を持つブータンは、航空輸送の目的地として世界で最も離着陸の難しい場所の一つ。高度7000フィート(2134メートル)を超えるDRKの拠点、パロ空港は有視界飛行方式(VFR)のみで飛行が可能な空港であり、パイロットは目視のみで飛行するため高度な技術を必要とする。
DRKは発注したA319を既存の地域路線での輸送量増加と、シンガポールや香港への新規路線開拓のために導入する。
既存のウイングチップ・フェンスに替わるシャークレットは、A320ファミリー新造機のオプションとして提供され、燃料消費を最大3.5%削減し、年間で1機あたりの二酸化炭素(CO2)排出量を約700トン減らす効果が見込まれる。また、機体の性能向上にもつながる。