インドネシア政府はこのほど、日本を含めた5カ国に対し到着ビザ(査証)を免除すると発表した。開始時期は未定。これを受けて、エアアジア・グループのトニー・フェルナンデスCEO(最高経営責任者)は、インドネシアの観光を活性化するのは正しい判断とし、賛同する姿勢を明らかにした。
今回、インドネシア政府が発表した追加のビザ免除対象国は、日本と中国、韓国、ロシア、豪州。開始後は35米ドル(約4200円)で取得していた30日間有効のビザを免除する。
ビザ免除についてフェルナンデスCEOは、「2015年に観光客1100万人を受け入れる同国政府の目標達成に向け後押しになる」とし、同国にとって有益になるとの見方を示した。
現在はASEAN域内9カ国(タイ、マレーシア、シンガポール、ブルネイ、フィリピン、ベトナム、カンボジア、ラオス、ミャンマー)と香港、マカオ、チリ、ペルー、エクアドル、モロッコ、計15の国・地域に対し、30日以内の滞在にビザを免除している。
日本の外務省はインドネシアからの訪日客に対し、2014年12月からビザを免除している。2013年の両国の往来は、インドネシアからは13万6797人(日本政府観光局〈JNTO〉調べ)が来日。インドネシアへは47万9305人(インドネシア統計局調べ)が出国している。
エアアジアグループは現在、インドネシア国内16都市に週517便を運航。2004年以降の累計搭乗者数は4180万人で、年平均35%の増加率となっている。2014年10月にはインドネシア・エアアジアX(INX/XT)を設立。同国初の中長距離LCC(低コスト航空会社)として、デンパサール(バリ島)初の台北便とメルボルン便を運航している。
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エアアジア
Ministry of Law and Human Rights of Indonesia
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