MRJ, 機体 — 2012年7月5日 20:00 JST

三菱航空機、MRJの降着装置を住友精密から受領

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 三菱航空機は7月5日、現在開発中の70席から90席クラスのリージョナルジェット機「MRJ」の社内機能確認試験に使用する降着装置を住友精密工業から受領したと発表した。

住友精密工業が納入した「MRJ」の社内試験に使用する降着装置(三菱航空機提供)

 タイヤやブレーキなどで構成される降着装置はメインギア(主脚)やノーズギア(前脚)と呼ばれるもの。機体の離着陸や地上走行時に機体へかかる衝撃を緩和する役目を果たす。今回納入された降着装置は社内試験用で、1脚目が納入された。

 受領した降着装置はMRJの骨格を鉄材で組立てて実機と同等の搭載システムを組み合わせた「アイアンバード」と呼ばれる操縦系統の試験を行う装置に取り付けられ、油圧や操縦系統の機能試験に使用される。降着装置を用いた試験では、基本的な機械の動作や電気信号などの試験を社内で繰り返し行い、機能と耐久性を検証する。

 試験期間は8万フライトを保障するために8万時間を計画しており、今後2、3年かけて実施する予定。三菱航空機では、降着装置のような大型で複雑な製造工程を必要とする部品の受領を機に、初飛行へ向けて計画を進めていくという。

関連リンク
三菱航空機
住友精密工業