エアバス, エアライン, 機体 — 2015年2月21日 18:31 JST

ピーチ井上CEO、A320のシャークレット「盲目的に採用しない」

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 ピーチ・アビエーション(APJ/MM)の井上慎一CEO(最高経営責任者)は2月21日、今後の機材選定方針について、「コストが上がらない工夫をしていく」との方針をAviation Wireとの単独インタビューで語った。

那覇空港を出発し香港へ向かうピーチ・アビエーションのA320=2月21日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 現在APJは14機のエアバスA320型機を運航中。21日の那覇-香港線就航により、国際線7路線、国内線10路線の計17路線になった。

 井上CEOは今後の機材計画について、「2015年末で16機から17機」と述べ、従来からの計画に変更はないとした。

 国内で競合するLCC(低コスト航空会社)が運航するA320で導入が進んでいる、長距離路線で燃料消費を改善する翼端の「シャークレット」については、「環境を見ながら適切な意思決定をしていく。われわれが目指すのは、コストがあがらない工夫。その1点だ」と述べた。

 「シャークレット導入が有効であるなら採用する。コストが上昇するのに、盲目的には採用しない」との見解を語った。

 井上CEOによると、APJの搭乗率は9割を超えているという。同社に出資するANAホールディングス(9202)は、傘下の全日本空輸(ANA/NH)が運航する機材として、A320より約3割座席数が多いA321(メーカー標準で1クラス236席)を導入する計画。「流動が活発なアジア市場には向いているかもしれない」と評価しながらも、「どれくらいの平均搭乗率を取れるかによるので、今のところはA320でいく」と語り、現状のA320単一機種での運航体制を維持する考えを示した。

*井上CEOへのインタビューはこちら
 成田路線拡大や採用方針をはじめ、今後の戦略に迫ります。
*那覇-香港線の就航については、こちら

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