IHI(7013)は2月10日、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が2014年度から実施している「aFJR(高効率軽量ファン・タービンシステム技術実証)プロジェクト」について、JAXAと共同開発を始めると発表した。
aFJRプロジェクトは、民間航空機用エンジンのファンとタービンの高効率化や軽量化につながる要素技術の研究開発や実証が計画されている。IHIはこれまで、低圧タービンモジュールや高圧コンプレッサーの一部などを手掛けており、これらの開発・生産で得たノウハウを生かし、共同開発を進めていく。
10日に都内で開かれたJAXAの説明会で、同社の金津和徳航空宇宙事業本部副本部長は、共同開発を通じて「若手の技術者など、人材育成につなげたい」と語った。
同プロジェクトは2017年度までに開発を終え、企業への技術移転を計画している。IHIなど日本企業が参画する新型エンジン、エアバスA320neo向けの米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)製PW1100G-JMと比べ、燃料消費効率を1%改善することを目標としている。これにより、現在A320などで採用されているIAE(インターナショナル・エアロ・エンジンズ)製V2500との比較では、16%の燃費改善につながる。
・エンジン軽量化と燃費向上で国際競争力強化へ JAXA航空シンポジウム技術講演(2)(14年9月21日)