全日本空輸(ANA/NH)は2月1日、客室乗務員(CA)と地上旅客係員(GS)、ラウンジ係員の新制服の着用を開始した。約1万3000人が着用する。
初の外国人デザイナー起用
新制服は2014年4月に発表されたもの。各制服のコンセプトは、CA用が世界のリーディングエアラインとしての高品質さ、GS用は乗客が最初に接するスタッフとして、空の旅をイメージできること、ラウンジ係員用はリラックス感を乗客に感じてもらうこととしている。
デザイナーはミシェル・オバマ米国大統領夫人や英国キャサリン妃、レディー・ガガさんなどのファッションを手がける、プラバル・グルン氏。ANAの制服を外国人デザイナーが担当するのは初めてで、グルン氏が航空会社の制服を手掛けるのも同社が初となる。
新制服は、利用者が感じられる基本コンセプトを3つ制定。1つ目はANAの世界的な認知度向上のための「挑戦」をキーワードに、「強く生まれ変わる」「進化する」「きらめく」を感じられるもの。2つ目は「安心感」「信頼感」を感じられるもの。3つ目は「日本のホスピタリティ」を感じられるものとした。
CA用ブラウスは3種類用意
10年ぶり、10代目となるCAの新制服は、ライトグレーのジャケットとチャコールグレーのスカート背面にブルーのラインを取り入れた。ブラウスは無地のブルーのほか、ツイード柄のブルーとピンクの3種類を用意。ANAでは、世界中の利用者が一目見ただけでANAとわかるデザインにした、としている。
同じく10年ぶりに刷新されたGSの新制服は7代目。襟首まわりにブルーのラインを取り入れた。ブラウスは七分袖で、ツイード柄のブルーとピンクの2種類を用意した。
ラウンジ係員の新制服は、ジャケットとベストにブルーのラインを取り入れ、ラウンジの「リラックス」や「シック」という雰囲気に合わせた。
初便はロサンゼルス行き
CAの旧制服着用最終便となったのは、31日午後11時55分(定刻通り)に羽田を出発したシンガポール行きNH843便。出発前のブリーフィングで、客室センター長の河本宏子・常務取締役執行役員は「みんなが大好きだった制服。最後のフライトを楽しんで」と送り出した。
新制服最初の便は、羽田を1日午前0時4分(定刻午前0時5分)に出発したロサンゼルス行きNH1006便。河本常務は「新しいANAをインプレッションする最初の便」とブリーフィングで述べ、新制服を着用して少々緊張した面持ちのCAたちを励ました。
制服の新旧交代の舞台となったのは、深夜早朝便を運航する羽田空港国際線ターミナル。日付が変わる直前、旧制服を着用したGSがカウンター前に並び、利用者に対して新制服に衣替えすることをアナウンスし、一礼して退出した。1日午前0時を過ぎると、新制服を着用したGSが1列に並んで登場し、カウンターなど持ち場についた。
搭乗口付近では、新制服初便となったNH1006便の客室乗務員たちが、108番ゲート前に整列。新制服を披露して機体に向かった。2便目となる羽田発バンコク行きNH849便が出発する109番ゲート前ではセレモニーが開かれ、歴代制服を着用したスタッフが並んだ。
新制服の着用者数は、CAが約8000人、GSが約5000人、ラウンジ係員が約250人で、合計約1万3000人となる。
*ANA制服(CA・GS)の写真特集はこちら。
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第3回 ラメ糸ストライプがアクセント 9代目CA制服編
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第1回 新制服は「挑戦」10代目CA制服編
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最終回 4つのポケットが機能的 6代目GS制服編(15年2月13日)
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