エアライン, ボーイング, 機体 — 2015年1月21日 23:44 JST

JALの787、2月にもGEエンジンの氷晶対策メド

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 日本航空(JAL/JL、9201)の植木義晴社長は1月21日、同社のボーイング787-8型機がエンジンの仕様で運航路線に制約が生じている問題について、2月にも解決するとの見通しを示した。

2月にもエンジン対策のメドがつくJALの787=14年11月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 JALの787-8は、米GE製エンジン「GEnx-1B」を搭載。同エンジンは、積乱雲周辺で空気中にある氷の結晶(氷晶)がエンジンへ入った際、推力が一時的に減少する影響を受けやすい。

 このため、ボーイングは同エンジンを搭載する787のAFM(飛行規程)を、2013年11月に改定。高度3万フィート(約9000メートル)以上の雲の中を飛行する際、積乱雲など活発な雲の周囲約90キロメートルの飛行を禁止している。

 JALでは改定前から積乱雲を回避して運航しているが、改定後はさらに大回りしなければならず、気象条件によっては大幅な遅延や欠航の可能性が高まった。この影響により、飛行中に赤道付近で積乱雲が多く発生する空域「熱帯収束帯」を横切る可能性が高いシンガポール線などで、機材を変更している。

 植木社長は現状について、「最適な機材繰りになっていない」と述べた上で、GE側の氷晶対策は「2月ぐらいにはメドがつく」と説明。「(3月29日からの)夏ダイヤは、条件がクリアされた中での運航になる」と語り、夏ダイヤからは機材繰りを最適化できる見通し。

 一方、全日本空輸(ANA/NH)が運航する787は、英ロールス・ロイス製エンジンのトレント1000を搭載。ロールス・ロイスは対策済みで、運航路線の制約は生じていない。

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