日本航空(JAL/JL、9201)は12月18日、接客カウンターで難聴者向けの機器を試験導入した実証実験を実施すると発表した。ピンマイクを付けたカウンターの担当者の声を、来店客は特殊なスピーカーを通して聞くもので、東京・港区の音響機器設計会社、ユニバーサル・サウンドデザイン(USD)が開発した製品を使用する。実証実験は2015年1月から1カ月、東京・有楽町のJALプラザで実施する。
使用するのはマイクとスピーカーのユニット「COMUOON(コミューン)」で、聞き手が聞き取りやすい音を作り出す。一般的に難聴者は補聴器などを装用して聞こえ方を改善するが、「身につけない補聴支援デバイス」のCOMUOONでは、話し手の音声を調整。スピーカーの壁面に反射する音声を抑えることで、はっきりとした音声を聞き手に届けることができるという。
COMUOONは医療現場などでの使用を想定し開発されたもので、医療分野以外での一般顧客サービスでの導入は今回が初めて。JALは新たな商品やサービスの提供、挑戦する人々をサポートする「チャレンジJAL」宣言の一環としてトライアル導入を決定。結果により本格導入を検討する。
COMUOONはJALが協賛し、10月に開催されたビジネスコンテスト「フクオカ・グローバルベンチャー・アワーズ」で最優秀賞を受賞した。
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