航空機内装品大手のジャムコ(7408)の米国子会社ジャムコ・アメリカは、FAA(米国連邦航空局)からこのほど、耐空性に関する審査要領を示した書類に対する承認を、同局の代理として行える権限「ICA(Instructions for Continued Airworthiness)の書類審査と承認」を取得した。
ジャムコ・アメリカは2008年、FAAから航空機や部品などの安全認証業務を代行する権限を認める制度「ODA(Organization Designation Authorization)」の認定を受けている。今回の権限付与により、旅客機の耐空性を継続的に維持するための機体全般の機械構造や電気部品、システム、重量バランスなどの情報や、整備点検要領をまとめたマニュアルなどの重要書類について、同社がFAAに代わって審査と承認ができるようになった。
FAAの認証業務を代行できる権限が増えたことで、同局との手続きを効率化できる。これにより、航空会社の要望に沿ったスケジュール設定が可能になる。
ジャムコのシンガポール子会社JADE(ジャムコエアロデザインエンジニアリング)も、EASA(欧州航空安全局)から同様の認定を取得済み。ジャムコ・アメリカと連携することで、世界中の航空機の内装品設計から認証取得までの業務が提供できるようになった。
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ジャムコ
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