全日本空輸(ANA/NH)と航空大学校は11月18日、ANAの現役パイロットを航空大学校に派遣、教官を務めることで合意したと発表した。パイロットは仙台分校でフライト課程を担当、期間は2年間を予定している。
派遣開始は12月1日からで、仙台ではトレーニングを7カ月間実施。運航形態とほぼ同様の「計器飛行方式」で実施する訓練の最終工程で、パイロットとして必要な能力の向上などをサポートする。
国内では、航空各社の路線拡大やLCC(低コスト航空会社)の就航などでパイロット需要が高まっており、世界的にもパイロット不足が指摘されている。パイロットの定年は現在65歳。国土交通省航空局(JCAB)では有識者を集め、定年の延長や30代以下の若い世代のパイロット育成などについて協議、解決策を模索している。
航大は宮崎市に本校を置く、公的な操縦士訓練期間。2年間の在籍中は座学とフライト訓練を実施、パイロットを目指す人材を育成する。宮城・岩沼市の仙台分校のほか、北海道帯広市にも分校を設置している。
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全日本空輸
独立行政法人 航空大学校
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