今年も残すところ3カ月となった10月4日、日本航空(JAL/JL、9201)の客室乗務員(CA)有志によるミュージックベル演奏チーム「JALベルスター」の2014年メンバーが集まり、第1回目の練習を行った。ベルスターにとって、今年は20年目という節目の年だ。
JALでは毎年年末に、ベルスターによるミュージックベル演奏を各地で披露している。同社は経営破綻によりCAの採用を一時中断していたが、昨年は3年ぶりに新入社員が参加。20年目の今年は、入社3年目と1年目が1人ずつ、2年目が6人の計8人がミュージックベルを披露する。
昨年に続いて参加する菊地優子さん(入社2年目)は、「20年目の節目なので、感謝の気持ちを込めて演奏したいです」と抱負を語った。菊地さんは昨年ミュージックベルを演奏するまで、楽器の演奏経験がなかった。しかし、本番では「誰がベルを鳴らした後が自分なのかなどを覚えていくうちに、ほとんど楽譜を見なくても演奏できました」と、CAのチームワークが演奏にも発揮されたようだ。
メンバーの中には、小学3年生からミュージックベルを演奏している人もいる。和田沙織さん(2年目)だ。幼いころからピアノを習っていた和田さんは、ミュージックベルについて「大切なのは気持ちを一つにすることです」と話し、「社員全員の気持ちを代表して、フライトのようにがんばりたいです」と意気込む。
入社1年目の木藤咲月さんは、入社前からベルスターで演奏したかったと打ち明ける。「入社から半年で、フライトもまだ慣れていません。今回の経験をフライトにも生かしたいです」と、ミュージックベルから学ぶチームワークを乗務に生かしたいという。
3人のほか、伊藤春菜さん(3年目)と石井明里さん(2年目)、佐々木舞子さん(2年目)、内藤扇千さん(2年目)、野竹美里さん(2年目)がミュージックベルを披露。20年の伝統を受け継ぎながら、CAとしてのチームワークを演奏に結びつけ、新しいJALファンを生み出したいと、積極的に練習に打ち込む。
顔合わせと1回目の練習となった4日は、ジングルベルなど2曲を中心に練習や譜面の準備をしたが、最初から息の合った演奏を聞かせてくれた。「昨年は最初からここまで出来ませんでした」と、唯一2年目となる菊地さんも練習を終えて驚いていた。
ベルスターのメンバーは、本番までに8回の練習を乗務の合間に実施。11月29日と30日の函館を皮切りに、12月13日と14日に名古屋、20日と21日に札幌、23日から25日に東京で公演する。
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