本田技研工業(7267)は9月11日、米国子会社のホンダ エアクラフト カンパニー(HACI)の藤野道格(ふじの・みちまさ)社長が、航空科学・工学の発展を推進する国際団体、ICASの「航空工学革新賞(Award for Innovation in Aeronautics)」を受賞したと発表した。
藤野社長はホンダジェットの設計者で、プロジェクトの開発責任者を務める。高速飛行時に発生する空気抵抗を低減する主翼上面エンジン配置形態や、高速自然層流翼などの革新技術を開発し、クラス最高水準の巡航速度、燃費、客室・荷室の広さを実現、航空宇宙工学の発展に貢献したことが評価された。
授賞式は9月7日から12日まで、ロシア・サンクトペテルブルクで開催中のICAS会議内で行われた。
藤野社長は1984年、本田技研に入社。1997年からホンダジェットの研究開発にプロジェクトリーダーとして携わる。2006年、HACI社長に就任した。
航空工学革新賞は2006年設立。革新技術や設計・製造プロセスなど、航空科学・工学分野に影響を与え貢献した個人や団体を対象に、2年おきに贈られる。
ICAS(International Council of the Aeronautical Sciences)は航空科学・工学分野の専門家が集まる団体。日本航空宇宙学会など、世界各国の航空宇宙学会が参加する。
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