日本航空(JAL/JL、9201)が32機の導入を発表した、三菱航空機が開発中のリージョナルジェット機「MRJ」。2021年から自社購入機として32機導入し、JALグループのジェイエア(JAR/XM)による国内線で運航する。今回の基本合意を踏まえ、今後両社は確定発注に向けて交渉を進めていく。
ローンチカスタマーである全日本空輸(ANA/NH)の25機(確定発注15機、仮発注10機)に続き、日本の航空会社が国産旅客機を導入するとあって、8月28日の記者会見には多くの報道陣が詰めかけた。
一方でJALは、JARが現在運航しているブラジル製エンブラエル170(E170、76席)の追加購入と、エンブラエル190(E190、104席)の新規購入も同時に発表。E170とE190合計で確定発注15機、オプション(仮発注)12機の最大27機を、2015年から自社購入機として導入する。
MRJは、JALグループが保有する地方路線向けのリージョナルジェット機と、ターボプロップ機を置き換えるための新機材。なぜJALはエンブラエル機を一度導入した上で、再度MRJに置き換えるのだろうか。2段階導入の意図を探る。
MRJの引き渡しは17年から
1つ目は、MRJはまだ開発中の機体であることだ。10月にも飛行試験機の初号機(登録番号JA21MJ)がロールアウト(完成披露)する見通しだが、計画通りに開発が進んでも初飛行は2015年4-6月期、航空会社への引き渡し開始は2017年4-6月期になる。
JARは現在、2008年に就航したE170を15機と、2001年就航のボンバルディアCRJ200(50席)を9機の、2機種24機のリージョナルジェット機を運航中。更新時期を迎えているCRJを、追加発注したE170に2015年から置き換え、まずはエンブラエル機に機種統一する。
JALはリージョナルジェット機について、運航開始から13年程度で更新する計画を立てている。2017年から引き渡しが始まるMRJでは、間に合わないわけだ。
エンブラエル機が”保険”
MRJの引き渡し開始時期だけではない。この引き渡し時期は、3度目の
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