スカイマーク(SKY/BC、9204)は7月29日、ブルームバーグの報道で全6機の発注キャンセルが報じられたエアバスA380型機について、エアバスと「根気強く協議し解決策を見出していく」との、西久保愼一社長の声明を発表した。(エアバスが契約解除を通告。こちらをご覧ください)
声明によると、エアバスとの協議は初号機が初飛行した今年4月に始まり、契約変更の条件としてエアバス側がSKYに対して、大手航空会社の傘下入りを提示してきたという。これを拒否してA380の発注をキャンセルした場合、「常識を逸脱した法外な違約金」を提示されたとしている。
これまでの航空運賃の低価格化について、「大手航空会社に頼らず独立して存在するからこそ実現できたことであり、そこに企業としての価値がある」として、他社の傘下入りを強く否定した。
また、「経営的に難しい局面だが、安全運航をおろそかにすることはない」と強調した。SKYによると、現時点でA330-300や737-800の今後の導入について、変更はないという。
SKYはA380を6機正式発注済みで、初号機は4月2日に初飛行に成功。A380の1機あたりの価格は、カタログ価格で4億1440万ドル(約421億8600万円)。SKYでは6機の投資予定額について、5月15日発表の決算短信で総額1915億8500万円としている。
(エアバスが契約解除を通告。こちらをご覧ください)
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