2年に一度、英国南部で開かれるファンボロー航空ショー。今年は7月14日から20日まで開かれ、このうち機体メーカーが受注を発表するなど、業界向けの日程は14日から17日、週末には一般公開された。
機体メーカーが発表する新機種や受注状況がショーの見所のひとつだが、圧巻なのは各社が持ち込んだ機体を実際に飛ばす展示飛行だ。今年は米ロッキード・マーチンの最新鋭戦闘機F-35が展示飛行を披露する予定だったが、6月には中止が決定。地上展示もモックアップのみだった。
こうした中、旅客機ではエアバスが総二階建ての超大型機A380(登録番号F-WWOW)と開発中のA350-900(同F-WZNW)を、ボーイングは量産初号機がローンチカスタマーであるニュージーランド航空(ANZ/NZ)へ引き渡されたばかりの787-9(同N789EX)をそれぞれ展示。観客たちを魅了した。
A380は全長72.72メートル、全幅79.75メートル、全高24.09メートルで、最大航続距離は1万5700キロメートル、最大離陸重量560トン。2007年10月に商業飛行を開始した。メーカー標準の座席数は3クラスで525席、1クラスでは最大853席にのぼる。エンジンは英ロールス・ロイス製トレント900と、米エンジン・アライアンス製GP7200のうち、いずれかが選択可能で、今回展示飛行を行った機体はトレント900を搭載している。
約10分間の展示飛行では、乗客や貨物を積まない状態のため、巨体を軽やかに揺らしながらファンボローの空を舞った。エンジン音は滑走路の間近で撮影していても、ファンボローに飛来する双発の小型ビジネスジェット機よりも静かなのが印象的だった。
本写真特集の第1回目はA380。合計43枚の写真で、展示飛行を振り返る。
*第2回A350編はこちら。
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