三菱航空機は現地時間7月14日、開発中のリージョナルジェット機「MRJ」の飛行試験について、一部を米ワシントン州モーゼスレイク空港を拠点に、2015年秋から実施すると発表した。
モーゼスレイク空港には、試験で必要となる長距離滑走路がある。定期便が就航していないため離着陸の自由度が高く、晴天率が高いことなどから拠点に選定した。また、ワシントン州が航空宇宙産業の集積地であることも、選定理由のひとつになった。
同空港では、シアトルやモーゼスレイクに拠点を置くエンジニアリング会社、AeroTECが飛行試験に協力。三菱航空機は同社と飛行試験計画についてコンサルティング契約を結んでいる。
英国で14日から開かれているファンボロー航空ショーでの会見には、ワシントン州のジェイ・インスリー知事も出席。「美しい機体がワシントン州の空を飛ぶことを楽しみにしている」と歓迎した。
MRJの初飛行は2015年4-6月期、初号機の引き渡しは2017年4-6月期を予定している。14日は米国のイースタン航空が最大40機発注する覚書(MoU)を締結しており、弾みがついた。
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三菱航空機
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