全日本空輸(ANA)をはじめとするANAグループはこのほど、社内の固定電話やPBX(構内電話交換機)の通信網を、スマートフォンやIP電話などに切り替えた。
今回導入の音声基盤はIP技術を使用し、通話料の抑制につなげたい考え。さらにスマートフォンを利用することで組織変更や事業所移転、レイアウト変更にかかるコストを低減し、外出先でも外線や内線での通話ができるメリットがある。
従来、各事業所や空港内の音声通信はPBXに接続された固定電話を使用し、社内は独自の内線網を使用してきたが、PBXの維持管理費や回線利用費などの通信コストが課題だった。これらの見直しにより、年間約4億円のコスト削減を見込む。
IP電話網など音声サービス基盤はNTTコミュニケーションズに、国内のPBXは沖電気工業(6703)、海外PBXはKDDI(9433)、スマートフォンを利用した内線網サービスとスマートフォン導入はソフトバンクテレコムにそれぞれ委託する(関連記事)。
ANAは、2013年4月には端末を問わずに社内と同じ情報にアクセスできる「仮想デスクトップ」を導入し、ITの活用に取り組んでいる。
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