全日本空輸(ANA)を傘下に置くANAホールディングス(9202)は4月1日、グループ26社の合同入社式を東京・大田区の同社機体メンテナンスセンター東京第2格納庫で開いた。今年は男性261人と女性828人の計1089人が入社。会場には、前日3月31日に退役したボーイング747-400D型機(登録番号JA8961)も“列席”した。
会場でANAHDの伊東信一郎社長は、現在の航空業界は「リスクとチャンスの狭間」にいると強調。外国航空会社を含む供給量増加やLCC(低コスト航空会社)の成長といったリスクとともに、2020年の東京五輪開催などチャンスがあると述べた。
リーマンショックや東日本大震災など、さまざまな危機を乗り越えたことを例に挙げ、「強い個人、強い組織、強い会社、強いブランド、強いグループ」の5つの目標を設定。自分を磨き、仲間で協力し会社を発展させ、ブランド価値を高めてグループ全体の利益に貢献するというプランを披露した。
「(物事に対して)やらない・できないではなく、どうすればできるかを考えてほしい。チャレンジが大切。失敗を恐れるな」と激励した。
新入社員を代表して清水真緒さんは「伊東社長からの熱い言葉に身の引き締まる思い。高い志を持って新たな挑戦を始めたい」と抱負を語り、今日からスタートする社会人への第一歩に目を輝かせていた。
式の最後には、新入社員による747への寄せ書きを実施。ジャンボの大きさに圧倒されながらも、「会社を引っ張って世界一の企業にする」「大きな大きな夢をありがとう!!今度は私の番」「あなたのように大きく羽ばたきます」など、未来の自分へのコメントが多く寄せられた。
ANAベースメンテナンステクニクスに配属され、機体の整備を担当する有馬明宏さんは、「私の中では大型機=ジャンボ。本当は整備したかったけど……」と少し残念そうな表情を見せながらも、「多くの夢と希望をありがとう」と約35年のフライトをねぎらうメッセージを記した。
機体にペンを走らせるという、“レア体験”をした有馬さん。「ちょっと書きにくかったです」と、少しはにかんだ表情を見せていた。
*写真は全16枚。
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