兼松(8020)は2月12日、国土交通省航空局(JCAB)から飛行検査用航空機3機を受注したと発表した。受注額は46億9907万円で、2015年12月に中部空港で引き渡しを予定している。入札は一般競争で13年12月に開札され、競合の日本エアロスペースは辞退している。
機体は、セスナ・エアクラフト・カンパニーのサイテーションCJ4(525C)をベースに採用。ノルウエーのノルウェジアン・スペシャル・ミッション(NSM)社製飛行検査装置を組み合わせた。現在、JCABで運用されているガルフストリームIV(2機)とグローバルエクスプレス(2機)の後継機として採用が決まった。
CJ4は、2010年の初号機から120機が世界中で運用されている。最大巡航速度は835km/h、最大運用高度は1万3716m、最大離陸重量は7761kg、航続距離は3556kmで、8人まで搭乗できる。
NSMの飛行検査装置も、世界で30台以上の納入実績があり、現在、JCABが運用しているボンバルディアDHC-8-Q300の飛行検査機にも採用されている。
飛行検査機は、航空機の飛行経路である電波の道をつくるための保安施設や交通管制施設、管制通信施設などが正常に機能しているかを、実際に飛行して検査・確認する。空港を開港する際の、新航空路を設定するための検査にも使用される。現在の拠点は羽田空港だが、15年3月までに中部空港へ移転する。
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兼松
Cessna Aircraft Company
国土交通省