成田国際空港会社(NAA)は2月4日、2015年3月末の完成を目指すLCC(低コスト航空会社)専用ターミナルの建設現場を公開した。本館とサテライト部分合わせて9機が駐機でき、ターミナルから徒歩で搭乗する。搭乗橋(PBB)は設置しない。
LCCターミナルは、同空港内の第2ターミナルビル北側にある第5貨物ビルの一部を解体し、整備を進めている。本館は3階建てで広さ約5万平方メートル、サテライトは2階建てで約7000平方メートル。貯水槽など業務用施設を除くと、地下は作らない。
本館とサテライトを結ぶ長さ100メートルのブリッジの広さは約1300平方メートル。高さは航空機が通過できるよう、4階建ての建物と同レベルになる。サテライト北側には、5機駐機できるエプロン(駐機場)を整備。17年3月末に完成後は、LCCが運航するエアバスA320型機やボーイング737型機がブリッジの下を通り、駐機場と行き来するようになる。
本館にはCIQ(税関・出入国管理・検疫)を設置し、国際線にも対応。既存の76番と77番スポットを改修し、国際線用スポットとして運用する。現在両スポットは大型機1機ずつが駐機できるが、PBBを撤去してA320や737などの小型機が5機駐機できるようにする。
サテライトは国内線用施設となり、小型機を4機駐機可能。本館とサテライトともに1階部分は到着用施設として利用。2階に待合室を設け、本館はフードコート、サテライトは売店も併設する。CIQや免税店、航空会社の事務所は3階に設ける。
建物内部は、天井の配管などはむき出しにして、建設コストを抑える。建物の設計も柱の間隔などを工夫し、建材は通常のトラックで運べる大きさにしているという。また、第2ターミナルなどにみられる吹き抜けを作らず、窓も最低限に抑えることで空調にかかる費用を削減し、運用コストも抑えられるようにした。
ターミナル基礎部分の事業費は111億8000万円で、約200億円とみている全体の事業費も2割程度は削減できる可能性がある。
年間の発着回数は5万回、利用者数は750万人程度を見込む。LCC各社が利用するにあたってはターミナル使用料が焦点となるため、NAAでは安価な使用料の実現を目指す。現時点では、成田を拠点とするジェットスター・ジャパン(JJP)、バニラエア(VNL)、春秋航空日本の利用を想定している。
サテライトの建物は5月から6月、本館は11月から12月には完成予定だが、電気の供給などの問題もあるため、すべて完成してからの開業となる。
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