エアライン, ボーイング, 官公庁, 機体, 空港 — 2025年1月12日 08:58 JST

チェジュ航空の務安事故、衝突4分前から記録なし フライトレコーダー解析

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 韓国の国土交通部(日本の国土交通省に相当)は現地時間1月11日、南西部の務安(ムアン)国際空港で昨年(24年)12月29日に起きたチェジュ航空(JJA/7C)のバンコク発務安行き7C2216便(ボーイング737-800型機、登録記号HL8088)事故で、CVR(コックピットボイスレコーダー、操縦室音声記録装置)とFDR(フライトレコーダー、飛行記録装置)には、空港のローカライザーに衝突する4分前からデータが記録されていなかったと発表した。

韓国・国土交通部が公開した事故機のFDR(同部提供)

 事故機のCVRは、抽出したデータを韓国で音声データに変換。FDRは損傷状況から韓国国内での解析は不可能と判断し、米国でNTSB(米国家運輸安全委員会)の協力を受けて解析した。国土交通部によると、CVRの音声データは事故の4分前から記録が残っておらず、米国でFDRを解析したところ、いずれも事故の4分前からデータが保存されていなかったという。

 米国での解析作業は、7日から11日まで行われた。今後の調査でデータが記録されなかった原因を調べるとしており、米国へ派遣した韓国側の調査官は13日午後に帰国する予定だという。

関連リンク
Ministry of Land, Infrastructure and Transport
National Transportation Safety Board
Aviation and Railway Accident Investigation Board
チェジュ航空

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