国土交通省航空局(JCAB)は1月10日、福岡空港の第2滑走路を3月20日から供用開始すると発表した。現在は滑走路1本の空港としては国内で旅客数・発着回数ともに最も多く利用されており、処理能力を向上させることで、国際線を中心に新規就航や増便の要望に対応する。
新滑走路は長さは2500メートルで、既存滑走路(2800メートル)の西側に設置。現在の発着回数は1時間あたり38回で、増設後は40回に増える。進入方式の高度化などで45回まで増枠できるという。
年間の発着回数は現在17万6000回で、増設後は18万8000回となり、最大21万1000回まで対応できる。
国交省は2003年から、滑走路増設への調査を開始。環境影響評価などを経て、2015年4月に新規事業化した。総事業費は約1643億円で、用地造成や滑走路・誘導路・エプロンの新設、管制塔・無線施設・照明施設の整備などを進めた。
新滑走路の運用開始に伴い、新たな管制塔を国際線ターミナルそばに設置し、2024年12月5日から運用開始。上部レーダードームを除いた高さは90.9メートルで、羽田空港の115.7メートルに次ぐ国内第2位の高さとなった。国内線ターミナルに隣接する従来の管制塔は31.4メートルで、約60メートル高くなった。
・福岡空港、新管制塔12/5運用開始 3月から滑走路2本に(24年11月27日)
・福岡空港、国際線ターミナル3/28全面開業 スマートレーン新設、九州初の優先レーンも(24年11月6日)
・福岡空港、国際線到着ロビー拡張 バスターミナル新設、連絡バスは専用道に(24年10月25日)
・福岡空港、国際線ラウンジ9/27刷新 滑走路の眺めと福岡らしさ演出(24年9月26日)
・福岡空港、国際線に自動手荷物預け機 5/13から(24年5月10日)
・福岡空港、国際線北側コンコース延伸部分が開業 搭乗橋増設、滑走路眺めて食事も(23年12月1日)
・福岡空港、国際線に新有料待合室 7/1オープン、既存は閉鎖(23年6月30日)
・福岡空港、国際線ラウンジが24年ぶり刷新 電源やビジネス席(23年5月31日)
・福岡空港、国際線ターミナル増改築の起工式 面積倍増で混雑緩和、免税店は4倍に(22年5月20日)