英国のデータ分析会社「シリウム(Cirium)」による2024年の年間定時到着率調査で、アジア太平洋地域の航空会社は日本航空(JAL/JL、9201)が1位となり、全日本空輸(ANA/NH)が2位と日本勢がトップ2を飾った。また、世界のLCC(低コスト航空会社)を対象にした部門ではピーチ・アビエーション(APJ/MM)が4位となり、日系LCC唯一のランクインを果たした。世界でもっとも定時到着率が高い航空会社は、メキシコ国営のアエロメヒコ航空(AMX/AM)だった。
シリウムによると、アジア太平洋首位となったJALは、定時到着率が80.90%、運航の完了・達成率を示す「コンプリーションファクター」が98.37%。2位のANAは定時到着率が80.62%、コンプリーションファクターが98.61%、3位のシンガポール航空(SIA/SQ)は定時到着率が78.67%、コンプリーションファクターが99.92%と続いた。
また、全世界の航空会社を対象として、アジアや欧州、北米など3地域以上に就航する航空会社によるグローバル部門は、アエロメヒコ航空が世界首位となり、定時到着率が86.70%、コンプリーションファクターが99.32%だった。定時到着率の世界2位はサウジアラビア国営のサウディア(前サウジアラビア航空、SVA/SV)で86.35%、3位はデルタ航空(DAL/DL)の83.46%、4位はチリのラタム航空(LAN/LA)の82.89%、5位はカタール航空(QTR/QR)の82.83%で、上位5社に日系のFSC(フルサービス航空会社)はランクインしなかった。
定時到着率を地域・部門別で見ると、アジア太平洋以外の地域別首位は、北米が世界3位のデルタ航空で83.46%、欧州はスペインのイベリア・エクスプレス(IBS/I2)で84.69%、中南米はパナマのコパ航空(CMP/CM)で88.22%、中東・アフリカは南アフリカのサフエアー(SFR/FA)で93.82%だった。
単一機材で運航している航空会社などLCC部門は、欧州首位のイベリア・エクスプレスがトップで84.69%。ピーチは82.32%で4位となり、日系LCC唯一のベスト5入りを果たした。
LCCの区分は、国連の専門機関ICAO(国際民間航空機関)のカテゴリーに準拠。日本では「特定既存航空会社(旧称・新規航空会社)」と呼ばれるスカイマーク(SKY/BC、9204)など中堅4社も同分類に含まれる。
*各部門などの詳細は別途掲載します。
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