エアライン, 需要, 需要予測 — 2024年12月23日 18:20 JST

年末年始の予約、日並びで国際線好調 ハワイはANA過去最高、JALほぼ満席

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 全日本空輸(ANA/NH)や日本航空(JAL/JL、9201)、スカイマーク(SKY/BC、9204)など国内の航空12社は12月23日、年末年始の予約状況を発表した。対象期間は27日から2025年1月5日までの10日間。今年の年末年始は日並びが良いことから、各社とも堅調に推移。国際線は人気のハワイ路線が好調で、ANAは年末年始として過去最多の予約数を記録し、JALはほぼ満席だという。このほか欧州や東アジアが好調で、国際線予約数はFSC(フルサービス航空会社)とLCC(低コスト航空会社)ともに増加した。

航空各社が発表した年末年始の予約状況(各社の発表資料からAviation Wire作成)

 12社の発表値を合計すると、予約数は国際線が前年同期比23.7%増の63万7286人、国内線は9.6%増の332万9205人。提供座席数は国際線が14.8%増の75万861席で、国内線は0.6%増の407万1938席となった。12社平均の予約率は国際線が6.1ポイント上昇し84.9%、国内線は6.7ポイント上昇し81.8%となっている。

ANA

ハワイ方面を中心に好調な各社の年末年始予約=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ANAの予約数は、国際線が前年同期比16.2%増の24万1323人で、国内線が17.2%増の146万6091人。提供座席数は国際線が7.8%増の28万9439席で、国内線は3.9%増の177万4515席となった。予約率は国際線が6.0ポイント上昇し83.4%、国内線は9.4ポイント上昇し82.6%となっている。

 国際線の方面別では、ハワイ線の予約が前年同期比6.3%増の2万3553人で、年末年始として過去最多を記録。このほか、欧州線の予約が52.6%増の2万1186人で堅調に推移しているという。国内線は北海道方面が好調だ。

 期間中のピークは、国際線は下り(日本発)が12月28日(89.8%)、上り(日本着)は1月5日(88.0%)。国内線は下りが12月31日(94.9%)、上りは1月4日(92.9%)が最も高い。

JAL

 JALグループの予約数は、国際線が前年同期比24.2%増の22万6089人で、国内線は8.8%増の108万239人。提供座席数は、国際線が10.8%増の25万7442席、国内線は1.1%減の132万8870席となった。予約率は国際線が9.5ポイント上昇し87.8%、国内線は7.4ポイント上昇の81.3%となっている。

 方面別の予約数では、国際線が東アジア路線を中心に前年を上回っている。またハワイ路線は12月27日の日本着を除き、ほぼ満席だという。国内線は北海道・関西・中国四国・沖縄方面で好調に推移している。

 期間中のピークは、国際線は下り(日本発)が12月28日(94.0%)、上り(日本着)1月4日(93.2%)。国内線は下りが12月28日(93.2%)、上りは1月4日(91.1%)が最も高い。

スカイマーク

 スカイマークの予約数は、国内線が前年同期比0.1%増の22万1036人、提供座席数は0.4%増の27万2934席。予約率は0.2ポイント低下し81.0%となっている。国際線は運休が続いている。

 搭乗日別の国内線予約率は、下りが12月28日(95.4%)、上りは1月4日(95.5%)が最も高い。

スターフライヤー

 スターフライヤー(SFJ/7G、9206)の予約数は、国内線が1.4%減の4万2008人、提供座席数は0.8%増の5万9000席。予約率は1.6ポイント低下の71.2%となっている。国際線は冬ダイヤ最終日の3月29日まで全便を運休している。

 搭乗日別の国内線予約率は、下りは12月28日の84.2%、上りは1月5日の82.5%が最も高い。

エア・ドゥ

 エア・ドゥ(ADO/HD)の予約数は、前年同期比0.2%増の7万5438人、提供座席数は0.1%増の8万5566席。予約率は0.1ポイント上昇し88.2%となった。

 搭乗日別の予約率は、下り(北海道着)が12月28日の96.1%、上り(北海道発)は1月4日と5日の99.2%が最も高い。

ソラシドエア

 ソラシドエア(SNJ/6J)の予約数は、前年同期比27.9%増の7万3259人、提供座席数は2.2%減の8万4403席。予約率は20.4ポイント上昇し86.8%となった。

 搭乗日別の予約率は、下りが12月28日の97.1%、上りは1月4日の98.3%が最も高い。

ピーチ・アビエーション

 ピーチ・アビエーション(APJ/MM)の予約数は、国際線が前年同期比1.4%増の7万2843人、国内線が4.5%減の17万3285人、提供座席数は国際線が6.0%増の9万560席、国内線が0.7%増の22万1340席。予約率は国際線が3.7ポイント低下し80.4%、国内線が4.3ポイント低下し78.3%となった。

ジェットスター・ジャパン

 ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)の予約数は、国際線が前年同期比2.18倍の1万9950人、国内線が5.8%減の13万9977人、提供座席数は国際線が2倍近い99.2%増の2万4740席、国内線が2.5%減の17万9120席。予約率は国際線が7.0ポイント上昇し80.6%、国内線が2.7ポイント低下し78.1%となった。

 搭乗日別の予約率は、国際線は日本発が12月29日(95.2%)、日本着は1月4日(88.9%)が最も高い。国内線は下りが12月28日の85.9%、上りは1月4日の89.7%が最も高い。

スプリング・ジャパン

 スプリング・ジャパン(旧春秋航空日本、SJO/IJ)の予約数は、国際線が前年同期比3.04倍の2万901人、国内線が66.9%減の7351人。提供座席数は、国際線が2.57倍の2万8776席、国内線が67.6%減の8694席となった。予約率は、国際線が11.3ポイント上昇し72.6%、国内線が1.9ポイント上昇し84.6%となっている。

 搭乗日別の予約率は、国際線は日本発が12月27日(92.7%)、日本着は28日(74.6%)。国内線の下りが12月28日の100.0%、上りは1月4日と5日の100.0%が最も高い。

ZIPAIR

 JAL傘下のZIPAIR(ジップエア、TZP/ZG)の国際線予約数は前年同期比6.4%増の3万9959人、提供座席数は5.3%減の4万1760席となった。予約率は10.5ポイント上昇し95.7%となっている。

 搭乗日別の予約率は、下り(日本発)が12月30日の100.0%、上り(日本着)は1月3日の97.2%が最も高い。

AirJapan

 ANA傘下のエアージャパン(AJX/NQ)が今年2月に就航した新ブランド「AirJapan」の国際線予約数は1万6221人、提供座席数は1万8144席となった。予約率は89.4%となっている。

 搭乗日別の予約率は、下り(日本発)が12月27日と28日、30日の100.0%、上り(日本着)は1月4日の97.4%が最も高い。

FDA

 フジドリームエアラインズ(FDA/JH)の予約数は12.9%増の5万521人、提供座席数は6.5%減の5万7496席。予約率は15.1ポイント上昇し87.9%となっている。

関連リンク
全日本空輸
日本航空
スカイマーク
スターフライヤー
エア・ドゥ
ソラシドエア
ピーチ・アビエーション
ジェットスター・ジャパン
スプリング・ジャパン
ZIPAIR
AirJapan
フジドリームエアラインズ

23年年末年始利用実績
年末年始、羽田閉鎖も国内線9割弱に回復 ハワイ・アジア好調(24年1月9日)