大韓航空(KAL/KE)は現地時間11月28日、進行中のアシアナ航空(AAR/OZ)の買収について、EC(欧州委員会)による企業統合審査が完了したと発表した。ECは今年2月に、アシアナ航空の貨物部門の分離売却と、両社が重複する欧州の旅客4路線へ参入する競合他社への支援の2点を求めており、これらの条件を満たしたことから最終承認に至った。企業統合は競争法上の審査を14カ国・地域で受けなければならず、欧州を含む13カ国・地域で完了。残りの米国にはECの審査が終了したことを伝えており、年内に企業統合が完了する見通し。
両社の重複する旅客4路線はソウル(仁川)発着のパリ、ローマ、バルセロナ、フランクフルトの各路線で、ECは韓国LCCのティーウェイ航空(TWB/TW)を新規参入航空会社に指名。大韓航空はティーウェイの旅客事業部門に対し、航空機や乗務員などの運航支援を済ませた。またアシアナの貨物部門は、韓国の貨物航空会社エア・インチョン(AIH/KJ)へ譲渡し、基本合意書を締結したことで、ECが出した条件を満たした。
大韓航空とアシアナの統合について、2021年2月にトルコ、5月に台湾とタイ、フィリピン(タイとフィリピンは対象外)、9月にマレーシア、11月にベトナム、2022年2月に韓国とシンガポール、9月に豪州、12月に中国、2023年3月に英国で審査が完了・終結している。このうち、英国は条件付きで、英社の参入を条件としている。
今年1月31日には、日本の公正取引委員会から「排除措置命令を行わない旨の通知書」を受領し、日本でも審査が終了。欧州でも完了したことで残りは米国のみとなった。大韓航空はECの最終承認を米司法省に提出しており、12月までに完了する見通しだという。
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European Commission
大韓航空
アシアナ航空
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