官公庁, 機体, 解説・コラム — 2024年11月20日 19:09 JST

次期戦闘機、日英伊3カ国機関の初代トップに岡・元防衛審議官 35年配備

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 防衛省は11月20日、日英伊3カ国が共同開発する次世代ステルス戦闘機プロジェクト「GCAP(グローバル戦闘航空プログラム)」を管理する国際機関「GIGO(GCAP International Government Organisation)」の本部を英レディングに置くと発表した。ブラジルで開催中のG20首脳会合で、3カ国が現地時間19日に合意した。初代トップとして、元防衛審議官の岡真臣氏が首席行政官に就任する。

ファンボロー航空ショーでお披露目され空自向けデザインが投影されたGCAPの新モックアップ=24年7月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 GCAPは、2021年から25年までが3カ国によるコンセプト策定と評価、2025年から35年が共同設計と開発、2035年から60年以降が生産期間となる。また、2035年以降も継続的に開発を続けていく。今回の会合でも、2035年に初号機配備を目指すスケジュールが確認された。GIGOのトップは、3カ国が持ち回りで務める。

 また、開発に携わる企業側が、GCAP開発を先導する新企業を設立するためのジョイントベンチャー(JV)設立合意書に間もなく署名する見通しで、3カ国政府は進捗状況を歓迎。JV本部はGIGOと同じく英国に設置される。

 今年7月にロンドン近郊で開かれたファンボロー航空ショーでは、最新の実物大モックアップがお披露目され、日の丸入りのデザインも披露された。

防衛省が発表した次期戦闘機のイメージ(同省提供)

 日英伊3カ国による共同開発は、2022年12月9日に発表。英国とイタリアが、英独伊西の欧州4カ国が共同開発した戦闘機「ユーロファイター」の後継機として、2035年の就役を目指す次世代戦闘機「テンペスト」の開発を進めてきたものがGCAPに引き継がれた。日本では、F-2戦闘機の後継がGCAPとなった。

 機体はBAEシステムズ、レオナルド、三菱重工業(7011)、エンジンは英ロールス・ロイスと伊アヴィオ、IHI(7013)、ミッションアビオニクスシステムは英レオナルドUKと伊レオナルド、三菱電機(6503)が各国で開発主体を務め、プロジェクトを統括していく。

 日本では、一般社団法人・日本航空宇宙工業会(SJAC)と三菱重工業(7011)が共同出資で設立した日本航空機産業振興(JAIEC、新宿区)が、7月10日から事業を開始。次期戦闘機と呼ぶGCAPのサプライチェーン強化などを目指す。

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BAE Systems
Leonardo
三菱重工業
Team Tempest(Royal Air Force)

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