国土交通大臣の諮問機関である運輸審議会は11月5日、全日本空輸(ANA/NH)や日本航空(JAL/JL、9201)など国内航空会社17社が提出した混雑空港への運航許可申請について、1日付で国交相から諮問があったと発表した。現在の運航許可はいずれも2025年1月末で期限が切れるため、各社とも許可延長での申請となる。
—記事の概要—
・混雑5空港は事前許可制
・5空港は3社
混雑5空港は事前許可制
成田と羽田、伊丹、関西、福岡の5空港は、乗り入れに国交相による事前許可を必要な「混雑空港」に指定されている。審議会では許可が妥当かを審議する。運輸審議会での審議対象となるのは、混雑空港に乗り入れる国内線のみで、国際線は対象外となる。競合する航空会社など利害関係者は、19日までに審議会に対して公聴会の開催を申請できる。
航空会社に対する混雑空港への運航許可は5年間有効で、前回各社は2019年に申請した。
5空港は3社
運航許可を申請した17社のうち、5空港すべてで申請したのはANAとJAL、ANAウイングス(AKX/EH)の3社。ジェイエア(JAR/XM)は、成田を除く4空港で申請した。
日本トランスオーシャン航空(JTA/NU)とスターフライヤー(SFJ/7G、9206)は、羽田と関空、福岡の3空港で申請。ピーチ・アビエーション(APJ/MM)とジェットスター・ジャパン(JJP/GK)の申請は、成田と関空、福岡の3空港となった。
スカイマーク(SKY/BC、9204)とエア・ドゥ(ADO/HD)、ソラシドエア(SNJ/6J)は羽田と福岡の2空港、日本エアコミューター(JAC/JC)とアイベックスエアラインズ(IBX/FW)、天草エアライン(AHX/MZ)の3社は、伊丹と福岡の2空港で申請。スプリング・ジャパン(旧春秋航空日本、SJO/IJ)は、成田と羽田で申請した。
1空港のみはフジドリームエアラインズ(FDA/JH)とオリエンタルエアブリッジ(ORC/OC)の2社で、いずれも福岡で申請した。
17社は各空港への延長許可が認められた場合、2025年2月1日からも運航を継続する見通し。
関連リンク
国土交通省
全日本空輸
ANAウイングス
日本航空
日本トランスオーシャン航空
ジェイエア
日本エアコミューター
スカイマーク
エア・ドゥ
ソラシドエア
スターフライヤー
ピーチ・アビエーション
ジェットスター・ジャパン
スプリング・ジャパン
アイベックスエアラインズ
フジドリームエアラインズ
オリエンタルエアブリッジ
天草エアライン
前回の延長申請
・国交省、国内18社の混雑空港乗り入れ許可 福岡は最多15社(20年1月14日)
・運輸審議会、混雑5空港の就航妥当 17社継続、エアアジア・ジャパンは新規(19年12月23日)
・混雑5空港、国内17社が運航延長申請 エアアジア・ジャパンは新規(19年11月22日)
前回以降の申請
・ヤマトのA321クロネコ貨物機、羽田8/1就航 スプリング・ジャパン運航を国交省許可(24年6月22日)
・運輸審議会、スプリング・ジャパンの羽田就航「適当」 8/1から“クロネコ貨物機”(24年6月13日)
・スプリング・ジャパンの羽田就航、運輸審議会が審議 “クロネコ貨物機”で2路線(24年5月10日)
・運輸審議会、エア・ドゥの福岡就航妥当(22年6月6日)
・エア・ドゥの福岡就航、運輸審議会が審議(22年5月13日)
・運輸審議会、ソラシドの福岡就航妥当(20年3月3日)
・ソラシドの福岡就航、運輸審議会が審議(20年2月3日)
福岡も混雑空港に
・福岡空港、混雑空港指定へ 発着回数制限(15年9月4日)