IATA(国際航空運送協会)の2024年8月世界旅客輸送実績によると、国際線と国内線の合計は、座席供給量を示すASK(有効座席キロ)が前年同月比6.5%増、有償旅客の輸送距離を示すRPK(有償旅客キロ)が8.6%増となった。ロードファクター(座席利用率、L/F)は1.6ポイント上昇の86.2%だった。国内線は日本と中国で堅調に推移し、市場をけん引した。
―記事の概要―
・国内・国際線合計
・国際線
・国内線
国内・国際線合計
対象は日本を含むアジア太平洋と、欧州、北米、中東、中南米、アフリカの6地域で、航空会社の国籍を基準に調査。国際線と国内線の合計を地域別で見ると、アジア太平洋地域はASKが8.7%増、RPKが13.4%増で、L/Fは3.6ポイント上昇の86.0%だった。
L/Fは中東と中南米を除き、前年同月を上回った。欧州は0.4ポイント上昇の87.9%、北米が2.0ポイント上昇の87.1%、中東が0.7ポイント低下の82.3%、中南米が1.3ポイント低下の84.0%、アフリカが2.1ポイント上昇の77.9%だった。
ASKとRPKは、6地域すべてで増加した。
国際線
国際線は、全体のASKが10.1%増、RPKが10.6%増。L/Fは0.4ポイント上昇の85.7%だった。地域別で見ると、アジア太平洋地域はASKが18.8%増、RPKが19.9%増で、それぞれ大きく増加。L/Fは0.8ポイント上昇の85.2%で、回復の加速が続いている。
L/Fは中東と中南米を除き、前年同月を上回った。欧州は0.5ポイント上昇の87.2%、北米が0.4ポイント上昇の88.2%、中東が0.6ポイント低下の82.5%、中南米が1.2ポイント低下の85.1%、アフリカが2.0ポイント上昇の77.8%だった。
ASKとRPKは、6地域すべてで増加した。
国内線
国内線は、全体のASKが1.2%増、RPKが5.6%増。L/Fは3.6ポイント上昇し86.9%だった。
国内線の調査対象は、日本と中国、インド、米国、ブラジル、豪州の6カ国。日本はASKが2.0%増、RPKが7.6%増で、L/Fは4.5ポイント上昇し87.2%だった。
L/Fはインドとブラジルを除き、前年同月を上回った。中国は7.3ポイント上昇の86.3%、インドは1.8ポイント低下の82.9%、米国が2.9ポイント上昇の86.2%、ブラジルが86.2ポイント低下の81.7%、豪州が3.5ポイント上昇の87.1%だった。
ASK・RPKともに、6カ国すべてで前年同月超え。RPKは日本が7.6%増、中国が10.7%増で、全体平均の5.6%を上回り、市場をけん引した。
関連リンク
IATA
・7月の日本国内線、前年超え アジア国際線はL/F微減=IATA旅客実績(24年10月3日)