空港, 需要, 需要予測 — 2024年10月24日 18:50 JST

関空国際線、コロナ前同等に回復 フルサービス半数超え続く=冬ダイヤ計画

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 関西空港を運営する関西エアポート(KAP)が10月24日に発表した冬ダイヤ(10月27日から25年3月29日)の運航計画によると、国際線の旅客便と貨物便を合わせた総運航便数は3月のピーク時に週1547.5便を見込む。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)前の2019年同期比では0.4%減で、冬ダイヤとしては過去最高だった2019年と同程度に回復する見通し。このうち旅客便は週1353便(往復)、貨物便は週194.5便を見込む。

—記事の概要—
フルサービスも回復傾向
東アジア・東南アジアけん引

フルサービスも回復傾向

東アジア・東南アジアが回復をけん引する24年冬ダイヤの関空(資料写真)=PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 旅客便の便数は、10月26日までの夏ダイヤと比べて週79便増、前年の2023年冬ダイヤ比では219便増となり、東アジア・東南アジア方面が順調に回復。一方で週1409便だった2019年冬ダイヤ比では4%減の56便減となり、コロナ前と同程度まで回復する。

 このうち中国本土は456便で、2023年冬ダイヤと比較すると171便増。現在の夏ダイヤ比では68便増で、回復傾向が一段と進む。

 週1353便の国際線旅客便のうちLCCは21社588便で、LCC比率が前年冬期比で2ポイント低下し43%。フルサービス航空会社(FSC)の便数は半数以上の57%を占める765便で、先行して回復したLCCに続き、フルサービスも回復傾向も続く。

東アジア・東南アジアけん引

 10月27日に始まる冬ダイヤの国際線旅客便のうち、中国方面が最多となる456便を計画。全体の34%を占める。韓国は366便(27%)、香港・マカオは126便(9%)、台湾が133便(10%)、東南アジアは191便(14%)で、東アジア・東南アジア方面が回復をけん引する。

 おもな新路線のうち中国方面は、天津航空(GCR/GS)が貴陽線を週3往復、中国東方航空(CES/MU)が武漢線を週7往復、それぞれで新設する。また深セン航空(CSZ/ZH)は南通線を、春秋航空(CQH/9C)は上海経由の蘭州線を、それぞれ週7往復ずつ復便。夏ダイヤで不定期便として就航した青島航空(QDA/QW)の青島線は、冬ダイヤで週4往復に増便し、定期便化する。

 韓国方面は、ジンエアー(JNA/LJ)が務安線を週7往復で新設。東南アジア方面はピーチ・アビエーション(APJ/MM)がシンガポール線を開設し、12月4日から週7往復運航する。このほか、フィリピン航空(PAL/PR)はセブ線を復便し、週4往復運航する。

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