3月で全機が退役する全日本空輸(ANA)のボーイング747-400D型機が1月12日午前7時22分、伊丹空港へ着陸し、同33分に到着した。羽田からのフェリーフライト(回送)で、同空港に隣接するANAの格納庫での機体見学会や、地元住民を招待した遊覧飛行を開催する。使用機材は初日の出フライトに登板した登録番号JA8961。
伊丹では騒音対策として、ジャンボの愛称で親しまれた747を含むエンジン3基以上のジェット機による商業運航を、2006年4月から禁止。今回はANAと地元が協議し、羽田-伊丹間はフェリーフライト、遊覧飛行は無償と、商業運航を実施しない形で1日限りの里帰りが実現した。伊丹へのフェリーフライトは、羽田を午前6時11分に出発し、同29分に離陸した。
12日は午前9時15分から事前に応募した120組240人を対象とした、747の機体見学会を格納庫で開く。午後0時までの見学会後、747は午後0時半に格納庫からトーイングカー(牽引車)で13番スポットへ移動を開始し、午後2時から豊中市など空港周辺5市の住民200組400人を招待した遊覧飛行を実施する。遊覧飛行を終えた747は午後3時半に10番スポットへ到着し、午後6時45分に羽田へ向けて出発する予定。
空港のターミナル内では、午前9時から南ターミナル1階で747-400の部品展示が始まり、午前10時からは中央ターミナル3階「宙の間」で747グッズの展示会と、モノレールの大阪空港駅下スペースで地元商工会議所などによる出店「いたみマルシェ」が開かれる。いたみマルシェでたこ焼きや747グッズなどを購入した人には、ANAの747がデザインされた缶バッジやステッカーが数量限定でプレゼントされる。また、いたみマルシェ特設ステージでは、トークイベントや遊覧飛行を担当した機長のあいさつが行われる。
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