エアライン, 解説・コラム — 2024年7月5日 22:19 JST

ANA国際線、座席指定不可や預け荷物少量の新運賃 名称も刷新

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 全日本空輸(ANA/NH)は、国際線運賃の名称などを7月からリニューアルした。新たに事前座席指定ができないエコノミークラス運賃を設けたほか、無料の預入手荷物の個数をエコノミーの一部運賃は路線によりゼロから2個とした。パソコンやスマートフォンの予約画面上には、事前座席指定や無料手荷物の個数に関する情報を表示する欄を新設した。

—記事の概要—
座席指定不可のエコノミーも
香港発で手荷物1個運賃

座席指定不可のエコノミーも

 ANAの国際線運賃は、旅程変更や払い戻しの可否などで分類。従来は変更や払い戻しが一切できない分安価な「Super Value」から、変更も払い戻しも無料の「Full Flex」まで7種類あった。

ANAの国際線新運賃種別(同社資料を基にAviation Wire作成)

国際線運賃をリニューアルしたANA=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 今回の見直しで、従来のSuper Valueを「Light」、旅程変更が有料のSpecialを「Value」、旅程変更が無料のFlex Specialを「Value Plus」、旅程変更は不可で払い戻しは有料で対応するValueを「Classic」、旅程変更も払い戻しも有料のBasicを「Standard」に変更し、旅程変更は無料の「Flex」と払い戻しも無料になる「Full Flex」はそのままにした。

 また、新しい運賃種別として、事前座席指定ができないエコノミークラス運賃を「Basic」と名づけ、全体で8種類にした。

 無料で預けられる手荷物の個数は、ファーストクラスとビジネスクラス、プレミアムエコノミーは従来から変更なしで、ファーストは3個まで、ビジネスとプレエコは2個まで。エコノミークラスは、新運賃のValue Plus・Classic・Standard・Flex・Full Flexの5種類は2個までで変わらず、Basic・Light・Valueの3種類はゼロから2個までとし、路線により適用ルールが異なるという。

 事前座席指定も、ファーストとビジネス、プレエコは従来と変わらず無料。エコノミーは、これまでは航空券の「予約クラス」Y-Qが無料、V-Kが一部有料だったが、新運賃では、Standard・Flex・Full Flexの3種類は無料で指定でき、Light・Value・Value Plus・Classicの4種類は、通路側や窓側など一部座席で追加料金が発生する。残るBasicは事前指定ができない。

香港発で手荷物1個運賃

 ANAによると、現時点では香港発で手荷物1個の運賃の販売を始めているが、その他の路線は調整中だという。

 今回の国際線運賃のリニューアルで、エコノミークラスを見直したのは、付帯サービスも含め多様なニーズに応えられるようにしたためだという。

 8種類となった新運賃種別を、ANAは利用者の要望別におすすめをウェブサイトで紹介。安価な航空券を購入したい「価格重視派」には、旅程変更や払い戻しができない分安いBasicやLightを、先の旅行を計画しているものの、変更の可能性はゼロではない「旅行は早めにプラン派」には、旅程変更に対応したValueやValue Plusを、旅行の予定はあるものの、直前にキャンセルになる可能性がある「きままに旅したい派」には、払い戻しに対応したStandardやFlexを、出張で突然の日程変更やキャンセルが可能な航空券を必要とする「ビジネストラベラー派」にはFull Flexをすすめるという。

ANAの国際線新運賃のパソコン画面イメージ(同社サイトから)

ANAの国際線新運賃のスマートフォン画面イメージ(同社サイトから)

関連リンク
国際線運賃の選択肢が広がります!(ANA)
全日本空輸

ANA、ホノルル往復8.7万円 国際線タイムセール(24年7月5日)
ANA、国内線5000円からタイムセール 7/5から9-11月搭乗分(24年7月4日)

  • 共有する:
  • Facebook
  • Twitter
  • Print This Post
キーワード: