ボーイングは現地時間7月1日、米陸軍に大型輸送ヘリコプターCH-47FブロックII「チヌーク」の初号機を引き渡したと発表した。陸軍の装備近代化の一環で、最大465機引き渡される計画のブロックII仕様で最初の機体となった。
CH-47FブロックIIは燃料タンクを再設計し、強化された胴体とドライブトレインなどを採用することで、積載量と運用範囲を拡大。最大総重量はブロックIの5万ポンドに対し、ブロックIIは5万4000ポンドに増加した。
新しいローターシステムの信頼性が向上したことで、予定外のメインテナンスが最小限に抑えられ、簡素化された燃料システムによりメインテナンスの負担とコストが削減されるなど、維持管理の効率化が進んだという。また、能力の向上に加えて将来アップグレードが可能な設計を取り入れた。
CH-47Fは、米陸軍が2007年7月から運用を開始。デジタル・コクピットを導入するなど、操縦性や作戦能力を向上させた。最新型のブロックIIは、最初の量産機となる4機の生産が2022年4月から始まった。
関連リンク
U.S. Army
Boeing
ボーイング・ジャパン
・エジプト空軍、CH-47Fで近代化 26年からD型更新(23年1月4日)
・オランダ空軍、20機目のCH-47F受領 チヌークの更新完了(22年11月17日)
・米陸軍、CH-47FブロックII追加発注 チヌーク最新型(22年10月7日)