天草エアライン(AHX/MZ)は、8年前の2016年2月に退役した同社の初代「みぞか号」(デ・ハビランド・カナダDash 8-100型機、登録記号JA81AM→5H-MFH)が、タンザニアのオーリック・エア(AUK/UI)で活躍していると、X(旧Twitter)で紹介した。
初代みぞか号は、天草空港の開港や天草エアラインの就航と同じ2000年3月23日に運航開始。「かわいい」を意味する天草の方言「みぞか」を冠した機体は、同社唯一の機材として16年間に渡り、天草-福岡線と熊本線、熊本-伊丹線などの路線で多くの乗客を運んだ。
2000年の就航当初は、イルカの姿が見られる天草にちなみ、白を基調とした機体に水色のイルカを描いた、小学生のデザインによる「イルカ号」だった。みぞか号となったのは2013年2月25日で、横田青史氏のデザインで、機体が親イルカの「みぞか」、左エンジンは「はるちゃん」、右は「かいくん」と名付けられた子供のイルカが描かれた。
天草エアラインでの最終運航日は2016年2月19日。天草-福岡線を2往復4便運航し、総飛行距離は地球約310周分の約1250万キロメートル、16年間無事故で約120万人の乗客を運んだ。その後は同年3月18日に天草空港を出発し、4カ月後の7月22日に鹿児島空港から売却先のデンマークへ向かった。
初代みぞか号を購入したデンマークのリース会社、ノルディック・アビエーション・キャピタル(NAC)は、リースなどを手掛けるカナダのAvmaxグループへ売却し、ノルウェーの地域航空会社フライバイキングへ2017年から貸し出されたものの、同社が2018年に営業停止に陥ったことから、次の貸出先としてオーリック・エアへ2021年に引き渡された。
オーリック・エアでは、タンザニア最大の都市で旧首都のダルエスサラームにあるジュリウス・ニエレレ国際空港を拠点に運航しているとみられる。
初代みぞか号
・天草エア、初代みぞか号デンマークへ 鹿児島から旅立つ(16年7月25日)
・天草エアラインの初代みぞか号、鹿児島到着 海外へ(16年3月18日)
・天草エアライン、たった1機のみぞか号退役 16年で地球310周分飛ぶ(16年2月19日)
写真特集・天草エアみぞか号、初代から2代目へ
(1)「リクライニングもできず、心苦しかった」(初代編)
(2)「あっという間に行っちゃった」(2代目編)
(3) 新制服はちょっと派手?!(新制服編)