衛星通信サービスを手掛ける米インテルサットは5月28日、日本航空(JAL/JL、9201)がボーイング737 MAXで提供する機内インターネット接続サービスに、同社製システムを採用したと発表した。JALは2026年から737 MAXの導入開始を予定している。
JALが採用したのは、インテルサットの静止衛星とパートナー企業の低軌道衛星を組み合わせてネットワークを構成する「マルチオービット」による機内インターネット接続サービス。インテルサットの新型ESA(電子走査アレイ)アンテナで静止衛星や低軌道衛星と通信し、広いカバー率と低遅延性を誇るという。マルチオービットのシステムを採用する米国外の航空会社は、JALが初めて。
JALは2013年に、米Gogo(現インテルサット)の衛星接続システムを選定。同システムにより、スマートフォンなどWi-Fi機器を用いた機内インターネット接続サービス「スカイWi-Fi」の提供を2014年7月23日から始め、2017年に無料化した。
現在は737と767、傘下のジェイエア(JAR/XM)が運航するエンブラエル190(E190)の機内インターネット接続サービスが、インテルサットのシステムを採用。JALは737 MAXの標準型737-8(737 MAX 8)を21機導入する。
インテルサットは、2020年12月にGogoの民間航空部門を買収。2021年7月にサービス名をインテルサットに変更した。
JALの737 MAX
・JAL、737MAXの動向注視 26年導入、FAAの増産承認カギに(24年2月2日)
・JAL、737MAXを26年から導入 18年ぶりボーイング機発注(23年3月23日)
JALの機材計画
・JALのA350-1000、8月に5機体制 年度内8機計画維持(24年5月3日)
・JAL、A321neo初導入 赤坂社長「人口減少は止めようがない」特集・767国内線後継をなぜ小型化するのか(24年3月21日)
・JAL、エアバスとボーイングから42機導入 国際線にA350-900と787-9、国内線A321neo(24年3月21日)
・JAL、A350-1000国内初公開 金の鶴丸掲げ個室ファースト・ビジネスお目見え(24年1月15日)
JALグループの機内インターネット接続サービス
・ジェイエア、E190で機内インターネット 12/26からリージョナル機で国内初(22年12月23日)
・JALグループ、無料で国内線ネット接続 9月以降も(17年6月20日)
・JTA、737-800で機内Wi-Fi 15日から、8月まで無料提供(17年6月12日)
・JAL、国内線Wi-Fiを7月23日開始 羽田-伊丹、福岡、函館線から(14年6月30日)
・「我々には後がない」 JALが背水の陣で挑む国際線機内ネット接続「JAL SKY WiFi」(12年7月14日)