4月20日午後10時38分ごろ、海上自衛隊の哨戒ヘリコプターSH-60Kが2機、夜間対潜戦の訓練中に伊豆諸島鳥島東の洋上で消息を絶った。木原稔防衛大臣は21日未明、いずれも墜落したと考えられると発表した。2機に搭乗していた隊員計8人のうち、1人の死亡が確認され、7人が行方不明となっている。
海自の艦艇8艦と航空機5機で捜索にあたっており、海上保安庁の巡視船2隻も加わっている。洋上で機体の一部とみられるものが確認された。
SH-60Kには1機に4人、2機合わせて8人が搭乗。第22航空群の大村航空基地(長崎)と小松島航空基地(徳島)に所属する2機が、潜水艦を探知する訓練を行っていた。木原防衛相は「海上自衛隊だけの訓練」と説明した。
海自によると、海自の潜水艦と艦艇、航空機による対潜戦の訓練で、付近に他国などの船舶などはなく「他国の関与はないと考えるのが適当だと思う」(酒井良・海上幕僚長)との見解を示している。
SH-60Kは、1997年から2005年にかけて開発され、部隊使用承認を2005年3月に取得。後継機となる能力向上型SH-60Lの開発は2023年12月に完了し、今年度から順次置き換えを進める。
・防衛省、海自の新哨戒ヘリSH-60L運用開始へ SH-60K後継機が開発完了(23年12月23日)