日本航空(JAL/JL、9201)の赤坂祐二社長は3月21日、傘下の中長距離LCCであるZIPAIR(ジップエア、TZP/ZG)がボーイング787-9型機を導入することを明らかにした。JALは21日に、787-9を10機、エアバスA350-900型機を21機、A321neoを11機の計42機を導入すると発表しており、このうち787-9と20機のA350-900を国際線に投入する。中長距離国際線のうち、アジア太平洋路線はFSC(フルサービス航空会社)であるJAL本体と、LCC(低コスト航空会社)のZIPAIRでネットワーク拡充を進める。
787-9は2027年度から2033年度まで6年程度かけて受領する計画。赤坂社長は「基本的にZIPAIRで考えている」と、10機の大半をZIPAIRで運航する可能性や、JAL本体の増機にも一部を充てる考えを示した。
JAL本体は3機種ある787のうち、標準型の787-8を23機、全長が787-8より6.1メートル長い長胴型の787-9を22機運航しており、ZIPAIRは787-8を8機運航している。JALでは787-8を2012年4月22日から、787-9を2015年7月1日から国際線で運航しており、2019年10月27日からは4機の787-8を国内線に順次投入した。
ZIPAIRの8機のうち、2機が新造機で、残り6機はJALが初期導入した787-8。2025年度に10機体制とする計画で、同年度に発注済みの2機の787-8を受領予定で、10機体制下では新造機が4機、元JAL機が6機となる。
ZIPAIRの787-8の座席数は2クラス290席。フルフラットシートを採用したビジネスクラスにあたる「ZIP Full-Flat(ジップ・フルフラット)」が18席、エコノミークラス「Standard(スタンダード)」が272席となる。国際線のみ9路線を運航しており、成田からバンコク(スワンナプーム)、ソウル(仁川)、ホノルル、シンガポール、ロサンゼルス、サンノゼ、サンフランシスコ、マニラ、バンクーバーへ就航している。
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ZIPAIR
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