大韓航空(KAL/KE)は1月31日、同社が進めているアシアナ航空(AAR/OZ)を買収する企業統合ついて、日本の公正取引委員会から「排除措置命令を行わない旨の通知書」を受領したと発表した。日本の審査が終了したことで、残るは米国とEU(欧州連合)のみとなった。
今回の企業統合について、大韓航空は2021年1月から公取に対し届出前相談を開始。その後審査を受けてきたという。企業統合について、競争法上の審査を14カ国・地域で受けなければならず、日本を含む12カ国・地域で完了した。
両社の統合について、2021年2月にトルコ、5月に台湾とタイ、フィリピン(タイとフィリピンは対象外)、9月にマレーシア、11月にベトナム、2022年2月に韓国とシンガポール、9月に豪州、12月に中国、2023年3月に英国で審査が完了・終結している。このうち、英国は条件付きで、英社の参入を条件としている。
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