ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下のエアージャパン(AJX/NQ)が2月から運航するボーイング787-8型機の初号機(登録記号JA803A)が1月26日早朝、成田空港へ到着した。全日本空輸(ANA/NH)の塗装をまとっていた機体で、新ブランド「AirJapan」の塗装と客室仕様に改修した。
フェリーフライトのNH9412便は、作業委託先のある中国・厦門(アモイ)を現地時間26日午前1時に出発。午前6時3分に成田空港のB滑走路(RWY34R)へ着陸し、同17分に51番スポット(駐機場)へ到着した。同機は26日の成田着1番機だった。
AirJapan仕様の座席数は、エコノミークラスのみの1クラス324席。シートはサフラン・シート・USA製で、シートピッチを海外のFSC(フルサービス航空会社)並みの32インチ(約81センチ)とし、深めのリクライニングとした。充電用USB端子はType-Aに加え、最新のType-Cにも対応し、個人用モニターを設置しない分、タブレットホルダーを設け、乗客が自分のスマートフォンやタブレットを置き、映画などを鑑賞できるようにした。
JA803Aは、ANAへの納入順では12番目の機体で、2012年8月に納入された。中近距離国際線仕様で、座席数は2クラス240席(ビジネス42席、エコノミー198席)だった。ボーイングが民間機の製造を管理する上で使用している「Line Number(LN、ラインナンバー)」が7番(LN7)で、787ではLN1から6までが飛行試験機、LN7以降が量産機となっている。ANAの787初号機のJA801AはLN8、2号機のJA802AはLN24で、LN7のJA803AはLN順で見ると787初の量産機となる。
AirJapan仕様の787-8は、2025年度までに6機体制とする計画で、すべてANAが運航していた機体を改修。2号機はANAの787初号機(JA801A)で、4月に導入する見込み。
AirJapanブランドの1路線目は、成田-バンコク(スワンナプーム)線で2月9日に就航予定。当初は週6往復で、2号機導入後の4月30日からは週7往復(1日1往復)に増便し、2路線目の成田-ソウル(仁川)線を2月22日から週5往復で開設する見通し。
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【お知らせ】
出発・到着時刻を追記しました。(24年1月26日 08:12 JST)