エアライン — 2023年12月20日 16:55 JST

JAL、ジャルセールス吸収合併 4月にソリューション営業強化で

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 日本航空(JAL/JL、9201)は12月20日、100%子会社のジャルセールスを2024年4月1日に吸収合併する契約を締結した。コロナの影響で変化した航空需要の構造や消費者行動に対応するため、従来からの航空券販売だけでなく2020年11月に立ち上げた地域事業などと組み合わせたソリューション営業へ移行する。

ジャルセールスを吸収合併するJAL=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ジャルセールスの吸収合併は、JALの取締役会で基本方針が2022年10月19日に承認され、今回は契約締結が承認された(関連記事)。ジャルセールスは30年前の1993年設立で、JALグループの航空券販売を担っており、JAL本体を存続会社として吸収合併後は解散する。今回の合併はJALでは簡易合併、ジャルセールスでは略式合併であるため、株主総会の承認を得ることなく実施する。

 連結業績に与える影響は、ジャルセールスがJALの完全子会社である連結子会社のため、「影響は軽微」(JAL)だという。

 JALは、2020年11月1日付で地域活性化を進める新たな部署「地域事業本部」を立ち上げ、当時コロナ影響で余剰となっていた客室乗務員約1000人を活用して、地方への観光需要喚起に向けた取り組みなどを強化。客室乗務員が出身地など全国各地に移住し、地域の魅力を発信する2020年8月開始の「ふるさとアンバサダー」や、客室乗務員が観光資源の発掘などに取り組む「ふるさと応援隊」などの取り組みを地域事業本部が中核となって進めてきた。

 ジャルセールスを本体に吸収することで一体的な営業体制を構築し、航空券販売を中心とする航空事業にグループの収益が偏ることなく、非航空系事業の収入を高めて収益源を分散することで、新型コロナのような感染症などで航空需要が一時的に激減する将来的なリスクに備える狙いがある。

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