スカイマーク(SKY/BC、9204)は11月7日、筆頭株主がフジドリームエアラインズ(FDA/JH)などを傘下に持つ鈴与ホールディングス(静岡市)に異動すると発表した。現在の筆頭株主である投資ファンド「インテグラル」の関連ファンドが、市場外の相対取引で鈴与に譲渡することで合意したため。譲渡期日は14日を予定している。
インテグラルが組成したファンド「インテグラル2号投資事業有限責任組合」の706万8500株と「Integral Fund II(A)L.P.」の78万1500株の普通株式計785万株を、1株895円で売り出し、相対取引で鈴与が買い取る。
今回の取引で、インテグラル2号の大株主順位は現在の第1位から第5位となり、議決権比率は16.58%から4.86%に下がる。新たに筆頭株主となる鈴与の議決権比率は13.01%になる。
11月14日時点での大株主の順位は、第2位がANAホールディングス(ANAHD、9202)で12.93%、第3位が日本政策投資銀行(DBJ)と三井住友銀行(SMBC)が折半で設立した投資ファンド「UDSエアライン投資事業有限責任組合」で10.53%となり、第5位のインテグラルは関連ファンドを合わせた全体で7.30%になる。
インテグラルは、10月19日に発行済み株式総数の3.25%にあたる株式をエアトリ(6191)に譲渡する契約を締結したと発表している。
スカイマークによると、筆頭株主の異動による業績への影響はないという。また、7日時点で資本関係や人的関係、取引関係はない。
2022年12月14日に再上場前の大株主は、インテグラルと関連ファンドが50.1%で第1位、UDSが33.4%で第2位、ANAHDが16.5%で第3位だった。また、スカイマークの7日の終値は前日比11円安の1000円だった。
一方、鈴与傘下のFDAは、2008年6月24日設立で、2009年7月23日に就航。静岡空港と県営名古屋空港(小牧)が二大拠点となっている。機材はエンブラエル170(E170)型機(1クラス76席)とエンブラエル175(E175)型機(同84席)の2機種で、E170が3機、E175が13機の計16機を運航している。
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【お詫び】
記事初出時にANAHDの出資比率に誤りがありました。本文は訂正済みです。お詫びいたします。(23年11月10日 09:06 JST)