日本航空(JAL/JL、9201)は10月25日、現地時間23日に初飛行したエアバスA350-1000型機の初号機(試験登録記号F-WZFM、日本登録記号JA01WJ)の写真と動画を公開した。19年ぶりに刷新する国際線のフラッグシップで、年内に羽田-ニューヨーク線に就航する見通し。
航空機の位置情報を提供するウェブサイト「フライトレーダー24(Flightradar24)」によると、JALのA350-1000は23日午後0時41分(日本時間同日午後7時41分)ごろ、最終組立工場がある仏トゥールーズ・ブラニャック空港を離陸。約3時間フライトし、午後3時50分すぎにトゥールーズへ戻った。
A350-1000は、2004年7月1日に就航したボーイング777-300ER型機の後継機。今年度(23年度)は2機導入する見通し。初号機は10日にロールアウトした。
座席数は4クラス239席で、ファーストクラスが6席、ビジネスクラスが54席、プレミアムエコノミーが24席、エコノミーが155席。777-300ER(4クラス244席:ファースト8席、ビジネス49席、プレミアムエコノミー40席、エコノミー147席)と比べ5席減少し、ファーストが2席減、プレエコが16席減となる一方、ビジネスは5席、エコノミーは8席増える。ファーストとビジネスには、JAL初となる個室タイプのシートを導入する。
777の後継として、標準型のA350-900を18機、長胴型のA350-1000を13機の計31機を確定発注し、オプション(仮発注)で25機購入できる契約を締結。国内線機材のA350-900は2019年9月1日に就航し、16号機(JA16XJ)まで受領している。
17機目は初のA350-1000で、JALは2025年度末までに9機を導入後、2028年度ごろまでに残り4機を受領する見通しで、現行の777-300ERを順次退役させる。
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【JAL】Airbus A350-1000初号機テストフライト@TLS(YouTube)
JAL国際線 AIRBUS A350-1000
日本航空
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