乗客乗員520人が亡くなった日本航空123便墜落事故から、8月12日で38年が経った。午後6時開式の追悼慰霊式は、コロナ前の2019年以来4年ぶりに遺族が参列して開かれる。
JALによると12日午後4時の時点で、昨年よりも27家族122人多い76家族272人の遺族が御巣鷹山を訪れた。新型コロナの「5類」移行後初の夏休みとあって、2020年以降では最多、2019年同時刻の80家族276人に近い登山者数になった。これまでの最多は事故後30年の2015年で、106家族406人だった。
群馬県多野郡上野村の追悼施設「慰霊の園」で開かれる追悼慰霊式は、2019年は270人が出席。このうち遺族関係者は172人だった。4年ぶりに遺族が参列する今年は76人の遺族を含む140人が出席した。羽田発伊丹行きJL123便(ボーイング747SR-100型機、登録記号JA8119)が墜落した午後6時56分に、参列者が黙祷(もくとう)をささげる。
JL123便には、乗客509人と乗員15人の524人が乗っていた。1985年の事故発生から38年が経過し、当時から働く社員は今年3月末時点で全社員の1.2%にあたる154人まで減少しており、事故の記憶を風化させず、教訓を伝えていく重要性が高まっている。
2022年
・JAL赤坂社長「御巣鷹山の教訓引き出すことが重要」日航機事故37年追悼式(22年8月13日)
・日航機事故から37年、慰霊登山の出足はコロナ後最多(22年8月12日)
2015年
・高齢化する遺族 より訪れやすい御巣鷹山を(15年8月13日)
・慰霊の園で追悼慰霊式 村長「風化防ぎ、次世代につなぐ」(15年8月13日)
・日航機墜落から30年 植木社長、安全誓う「いかなる妥協、言い訳通用しない」(15年8月12日)
・「初心に帰る日に」8・12連絡会の文集『茜雲 日航機御巣鷹山墜落事故遺族の30年』(15年8月11日)