エアライン, ボーイング, 機体, 空港 — 2023年8月1日 15:35 JST

ソラシド、熊本就航20周年　髙橋社長「ともに成長できるよう努力」

By Yusuke KOHASE

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　ソラシドエア（SNJ/6J）は8月1日、熊本就航20周年を迎えた。熊本空港で20周年を祝うセレモニーを開催し、オリジナルグッズの販売や子供向けの制服試着などで感謝を表した。

熊本就航20周年の記念便となったソラシドの羽田行き6J16便を横断幕で見送る髙橋社長（左）＝23年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

—記事の概要—
・髙橋社長「災害に見舞われた20年」
・初日は全便欠航、過去には熊本－那覇も

髙橋社長「災害に見舞われた20年」

熊本就航20周年で謝辞を述べるソラシドの髙橋社長＝23年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

　ソラシドの髙橋宏輔社長は熊本空港3階で開いた同空港就航20周年記念式典で、地震や洪水などの災害のほか、新型コロナウイルスなどに見舞われた20年だったと振り返り、「復興支援機の運航や寄付などで熊本を支援してきた」とした。

　現在、台湾の半導体メーカーTSMC（台湾積体電路製造）が日本へ進出し、熊本空港近くの菊陽町で半導体工場の建設を進めている。髙橋社長は「熊本経済がますます発展していく。熊本とともに成長できるように努力していきたい」と述べ、地域密着を進めるとした。

　式典には熊本県の田嶋徹副知事のほか、熊本空港を運営する熊本国際空港会社（KKIAC）の山川秀明社長らが参加。テープカットで就航20周年を祝った。

　記念便となった熊本発羽田行き6J16便には、同社が展開する地域振興の機体活用プロジェクト「空恋－空で街と恋をする－」で運航中の南阿蘇村をPRする「ただのいなかじゃーなかよ。南阿蘇GO」（ボーイング737-800型機、登録記号JA812X）を投入。利用客には同村の天然水のほか、過去に空恋で連携した水上村の紅茶などの記念品を配布し、乗客に謝意を示した。髙橋社長はソラシドの峯尾隆史副社長らとともに横断幕を掲げ、6J16便の出発を見送った。

　6J16便は114人（うち幼児5人）が利用。定刻より4分早い午後1時1分に熊本空港を出発した。

　午後には同空港1階のイベントスペースで20周年の感謝イベントを開催。ぬいぐるみや菓子などソラシドのオリジナルグッズを販売し、整備パーツの展示や、子供向けの制服着用会も実施した。このほか、5-6歳の園児を対象とした航空教室も開催した。

熊本就航20周年の記念便となったソラシドの羽田行き6J16便に投入した「ただのいなかじゃーなかよ。南阿蘇GO」＝23年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

初日は全便欠航、過去には熊本－那覇も

スカイネットアジア航空時代（手前）と現行のソラシドの塗装を施した737の模型＝22年8月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

　宮崎空港に本社を構えるソラシドは、2002年8月1日に旧社名の「スカイネットアジア航空」として宮崎－羽田線の運航を開始。翌2003年8月1日に、2路線目として熊本－羽田線を開設した。初日はリース機材の到着遅れにより全便が欠航となり、翌2日からの運航となった。

　開設当初は1日5往復で、1カ月後の同年9月から1日6往復に増便。2007年8月までの4年間は6往復だったが、2007年9月から同4往復に減便した。2013年夏ダイヤ期初の3月31日からは1日5往復に再増便し、現在も同便数を運航している。全日本空輸（ANA/NH）へのコードシェア（共同運航）販売分を除き今年6月までの19年11カ月で、ソラシド単体で約545万人が利用した。

　現在の熊本路線は羽田線の1路線のみ。2009年11月には熊本－那覇線を1日1往復で就航したが、2013年3月30日を最後に運休した。また定期便のほか、チャーター便も設定し、2018年9月と2019年9月には台北（桃園）へ、2022年11月には福島への運航実績がある。