成田空港は5月20日に、開港45周年を迎える。記念日当日は土曜で、記念日前最後の平日となった19日、同空港を運営する成田国際空港会社(NAA)は空港周辺市町などから関係者らを招き、記念式典を開いた。
NAAの田村明比古社長は45年間を「地域との激しい軋轢(あつれき)を経て信頼関係を再構築した」と振り返り、「再構築の過程を空港運営に携わる者が深く胸に刻み、将来に向けての糧にしたい」と述べ、地域との共栄共存へ決意を新たにした。
成田空港は新型コロナにより旅客線の減便が相次いだが、現在は航空各社とも復便が進み、旅客が戻ってきた。3月の運用状況によると、国際線の旅客数はコロナ前の6割まで回復。国内線はコロナ前とほぼ同水準まで戻した。田村社長は「にぎわいがだいぶ戻ってきた。今後さらなる利用の増加が期待される」と期待感を述べた。
空港は2029年3月末の第3滑走路(C滑走路)新設など、さらなる機能強化に向け動き出している。開港から45年が経ち、施設の更新時期を迎えつつある。今年3月には「『新しい成田空港』構想」の中間とりまとめを公表し、C滑走路新設後に計画する旅客ターミナルの集約など、具体的な機能強化への議論を年度内に進める。田村社長は「計画は着実に進んでいる、と考えている」と述べ、順調さをアピールした。
今回の記念式典は第2ターミナル近くにあるNAAの本社ビルで開催。千葉県の穴澤幸男副知事のほか、周辺市町の首長らを招いた。開港記念日当日の20日は、第1から第3までの各ターミナル出発ロビーなどで記念品を配る。
成田空港は1978年5月20日に開港した。今年3月末までの累計の旅客数は11億4288万6249人で、国際線が10億4895万6404人、国内線は9392万9845人。2019年11月に累計旅客数が11億人を突破した。
累計の発着回数は663万1307回で、国際線が586万9回、国内線が77万1298回。成田の到着初便は開港翌日の5月21日で、ロサンゼルスから到着した日本航空(JAL/JL、9201)のJL1047便だった。出発初便は翌々日の22日で、大韓航空(KAL/KE)のKE802便がソウル(金浦)に向かった。どちらも貨物便だった。
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成田国際空港
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