今年度上期で全機退役する日本航空(JAL/JL、9201)のボーイング777-200ER型機のうち、初号機(登録記号JA701J)が現地時間5月18日午前10時4分(日本時間19日午前2時4分)、航空機の保管先として有名な最終目的地、ビクタービルのサザンカリフォルニア・ロジスティックス空港に到着した。
JA701Jは、2002年7月11日に引き渡され、同年8月1日に就航。最終便は今年3月31日の那覇発羽田行きJL922便で、5月12日時点の総飛行時間は6万4266時間、飛行回数は1万6790フライトサイクルだった。
退役機は通常、羽田空港から売却先まで乗客を乗せない「フェリーフライト(回航便)」で運航するが、今回は片道チャーターの営業運航に切り替えて参加者53人を乗せて16日に羽田をロサンゼルス行きJL8132便として出発し、現地時間16日午後3時25分(日本時間17日午前7時25分)にロサンゼルスへ到着した。
羽田離陸時は最大推力に近いパワーで離陸する「スタンディング・テイクオフ(通称ロケットスタート・テイクオフ)」で力強く上昇し、翼を左右に振って日本を離れた。ロサンゼルス到着前には、カリフォルニア州の上空を特別ルートで飛行して、ビクタービル空港をローパス(低空飛行)し、世界中から集まった航空機が砂漠に眠る様子を案内した。
18日はロサンゼルス発ビクタービル行きJL8134便として午前9時5分に出発し、午前10時4分に到着した。
座席数は2クラス312席で、クラスJが26席、普通席が286席。クラスJのシートは国際線時代にビジネスクラスだった「スカイスイートIII」をそのまま使用しており、国内線でフルフラットシートを体験できるのが売りだった。
最後まで残ったのはW64仕様の3機で、3月31日で退役した2号機(JA702J)は5月9日に羽田から離日。16日に初号機が羽田を出発したことで、残るのは3号機(JA703J)のみとなった。
*写真は11枚。
関連リンク
日本航空
動画(YouTube Aviation Wireチャンネル)
・【4K】”飛行機の墓場”をJAL 777-200ER初号機JA701Jがローパス【Victorville】
・【4K】強風のモハベ空港に並ぶJAL 777【飛行機の墓場】
ビクタービルをローパスしてロサンゼルスへ
・JALの777-200ER、初号機が離日 ”飛行機の墓場”をローパス(23年5月17日)
2号機が離日
・JALの777-200ER、2号機が離日 初号機は5/16米国へ(23年5月9日)
下地島チャーター
・JAL、元訓練空港の下地島へ777-200ERチャーター 雨の17エンドからゴーアラウンド(23年5月1日)
石垣最終便搭乗記・JAL 777-200ER フルフラット最長路線
・ソファのように過ごせるクラスJで石垣往復 (23年4月30日)
ゴールデンウイークの運航終了
・JALの777-200ER、GW定期便終了も退役未定 フルフラットのクラスJ(23年5月8日)
石垣最終便
・JALの777-200ER、石垣島への運航終了 フルフラットシートのクラスJ最長路線(23年4月3日)
JA701Jフェリーフライト国際チャーター
・JAL、退役777-200ERで国内初の売却便チャーター ”飛行機の墓場”ローパス(23年3月16日)
NASAが退役初号機を導入へ
・NASA、元JALの777-200ER導入へ 空飛ぶ実験室DC-8後継(23年1月3日)
クラスJにフルフラットシート
・【独自】JAL、国内線クラスJに”フルフラットシート” 777退役まで2年限定(21年2月6日)
搭乗記・JAL羽田-石垣777-200ERクラスJ
・片道3時間でフルフラットシート満喫
写真特集・JALスカイスイート777(777-200ER)
ビジネス編 個室感と隣席との会話両立
プレエコ・エコノミー編 恋人同士や家族連れも使いやすく
【お知らせ】
JALから正確な情報を取得できたので情報を更新しました(23年5月19日 03:55 JST)。