政府は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の水際対策を4月28日で終了し、29日午前0時からはすべての入国者に求めていた出国前72時間以内に受けた検査の陰性証明書とワクチンの接種証明書のいずれも提示が不要になった。
香港とマカオを除く中国からの直行便での入国者に対し、臨時的な措置として実施してきた「サンプル検査」なども終了。他の国・地域からの入国者と同様、症状がある人に対する入国時検査に変更した。
入国時に新型コロナウイルス感染症の症状がある人については、従来から実施している入国時検査と陽性判明時の施設などでの療養を5月8日午前0時まで継続。その後は新たな感染症の流入を監視するための「感染症ゲノムサーベイランス」に移行する。
感染症法の「2類相当」としている新型コロナは、8日からはインフルエンザ並みの「5類」へ移行。政府が2021年11月19日に定めたコロナの基本的対処方針も、5月8日に廃止される。
当初はコロナの水際対策終了も8日を予定していたが、5類移行が正式決定したことから、ゴールデンウイークの帰国時の混雑を緩和するために前倒しした。
成田空港では、8日から対人距離の確保の目安としていた「ディスタンスマーカー」やカウンターの飛沫防止フィルム、消毒液など、空港内で導入していた感染防止策を順次終了する。
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新型コロナウイルス感染症対策(内閣官房)
新型コロナウイルス感染症対策本部(首相官邸)
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